患者と向き合う医療を志し、循環器専門医から地域医療の道へ
はじめに、医師を志したきっかけを教えてください。

子どもの頃から医師を目指していたわけではなく、実は一度、一般企業に就職して働いていました。
医師を志すようになったきっかけは、祖母が入院していた病院へお見舞いに通っていたときの経験です。何日も病院へ足を運びましたが、一度も担当の先生の姿を見かけることがありませんでした。もちろん、その病院にもさまざまな事情があったのだと思います。しかし、患者さんやご家族にとって、医師の存在はとても大きなものです。そのとき、「患者さん一人ひとりとしっかり向き合い、安心して相談してもらえる医師になりたい」という気持ちが自然と芽生えました。
その思いから会社を退職し、山梨医科大学(現・山梨大学医学部)へ進学。遠回りをしたからこそ、患者さんやご家族の立場に立って考えることの大切さを実感していますし、あのときの経験が現在の診療にも生きていると感じています。
開業されるまでのご経歴をお聞かせください。
山梨医科大学を卒業後は、大阪大学第三内科へ入局しました。当時の第三内科では、呼吸器や免疫、血液など幅広い内科領域を診療しており、内科医としての基礎を学びました。その後、大阪第二警察病院(現・北大阪ほうせんか病院)や大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)などで研鑽を積み、多くの症例を経験しました。
診療を続ける中で、特に興味を持つようになったのが循環器内科です。心臓カテーテル治療をはじめとする循環器診療を学び、動悸や胸痛、不整脈など、命に関わる疾患の診療にも数多く携わってきました。
もともと開業医を目指していたわけではなく、循環器内科医として専門性をさらに高めたいという思いもありました。ただ、診療を重ねていく中で、患者さん一人ひとりとじっくり向き合い、長く健康を支えていける地域医療を実践したいという気持ちが大きくなっていきました。そこで2006年、中央区瓦屋町に「じょうまえクリニック」を開業し、2020年に中央区南船場に移転し現在に至ります。
現在、どのような患者さんが来院されていますか?
30~60代の働き世代を中心に、幅広い年代の患者さんが来院されています。私の印象では、比較的女性の患者さんが多いように感じています。理由は分かりませんが、気軽に相談できる雰囲気を感じていただけているのであればうれしいですね。
診療内容で多いのは、高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病です。健康診断で異常を指摘されて受診される方や、継続的な治療が必要な方が多くいらっしゃいます。また、他の医療機関を受診しても長引く咳の症状で、受診される方も少なくありません。
さらに、循環器内科での経験を生かし、動悸や胸痛、不整脈など循環器に関する症状のご相談にも対応しています。こうした症状の中には、狭心症や心筋梗塞など緊急性の高い病気が隠れていることもあります。院内で心筋梗塞迅速検査、心臓エコー検査、ホルター心電図などを行い、症状の原因を詳しく調べた結果、専門的な治療や入院が必要と判断した場合には、速やかに高次医療機関をご紹介し適切な医療へつなげています。

