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今年はスギ花粉が猛威を振るう!?

2011年2月掲載

花粉の大量飛散への予備知識「花粉症(季節性アレルギー・鼻アレルギー)」

昨年の猛暑により今年はスギ花粉が大量放出!?

スギ花粉が大量放出

花粉症の原因の約70%を占めているといわれるスギ(平成19年厚生労働科学研究調べ)。みなさんは気候とスギ花粉の飛散量の相関関係をご存じでしょうか。夏はスギの花芽ができる季節。暑くて雨量が少ない夏ほど花芽が多くつくられます。花芽は秋から冬にかけて発育し雄花となり、翌年の春には開花して雄花からいっせいに花粉が放出されます。※1 2010年は、その年の世相をあらわす「今年の漢字」に『暑』が選ばれたことでもわかるように、とても暑い夏でした。そのためスギの雄花の成長が著しく、今シーズンは大量のスギ花粉が飛散するとみられています。

花粉が多く飛散する年には、花粉症の症状が強くなったり、新たに症状を呈する患者さんが増えたりといった傾向があるため、既に花粉症の方はもちろんですが、そうでない方にも予防や症状についての予備知識が必要だといえます。

※1 秋から少しずつ飛散し始めますので、敏感な方は、前年の秋から花粉症を発症する場合もあります。

花粉症は季節性のアレルギー

自分や周囲の人を見る限り花粉症はとても身近な問題で、特別な疾病とはいえないでしょう。もはや国民病といっても過言ではないメジャーな症状ですが、そもそも花粉症とは何なのでしょうか。花粉症は、花粉によって起きるアレルギーの一種です。花粉という特に害のない物質を、排除すべき「異物」として認め、過剰に免疫機能が働き、防御反応としてさまざまな症状(アレルギー症状)がでます。

しかしながら、花粉症がどのようにして起こるのかという詳しい理由は、残念ながらまだ解明には至っていません。遺伝説や公害などによる化学物質説、寄生虫がいなくなったために免疫機能のバランスが崩れた結果、その抗体反応が花粉にむけられるようになったという説など、さまざまな角度から原因の解明とそれに基づく治療法の確立に向けて研究されています。

主症状はくしゃみ・鼻水・鼻づまり

くしゃみ・鼻水・鼻づまり

花粉症の症状は主に鼻と目にあらわれます。くしゃみ・水のようなサラサラした鼻水(水様性鼻汁・水性鼻漏)・鼻づまり(鼻閉)・眼の症状(眼の激しいかゆみや、充血、涙目など)が特徴的ですが、このほかに、のどがイガイガする・咳が出る・皮膚のかゆみ・肌荒れ・微熱・倦怠感・腹痛や下痢・頭痛といった症状を訴える方もいます。また、このような症状が原因となった睡眠障害は深刻なもので、命にかかわるものではありませんが、患者さんのQOL※2の低下や業務処理能力低下による社会的損失などが問題となっています。

さらに、花粉症がほかの病気と間違われることも多々あります。風邪と症状が似ているため見過ごされる場合や、花粉の時期が過ぎても症状がおさまらない時には副鼻腔炎(ちくのう症)を発症している場合があります。症状に心当たりがある方やなかなか治らないと感じている方は、必ず医療機関で検査・治療を受けましょう。

※2 Quality of life: 《「人生の質」または「生活の質」と訳す》広義には、恵まれた環境で仕事や生活を楽しむ豊かな人生をいう。狭義には、特に医療・福祉分野で、延命治療のみにかたよらずに、患者の生活を向上させることで、患者の人間性や主体性を取り戻そうという考え方。(大辞泉より)

【治療法1】花粉症の症状を軽減する「対症療法」

  • 薬物療法
    くしゃみ・鼻水をとめる抗ヒスタミン薬、免疫機能に働きかけくしゃみ・鼻水・鼻づまりに効果を発揮するTh2サイトカイン阻害薬、鼻づまりに特に有効な抗ロイコトリエン薬やトロンボキサンA2拮抗薬、アレルギー反応のシステムに働きかけ副作用の少ないケミカルメディエーター遊離抑制薬、炎症を鎮めるステロイド薬などが使われます。このほか、抗ヒスタミン薬・ケミカルメディエーター遊離抑制薬・ステロイドなどの点眼薬や、鼻噴霧用ステロイド薬などが使われる場合もあります。
  • 手術療法
    ほかの治療法で改善しない場合に、鼻づまり(鼻閉)改善のため行います。レーザーで鼻の粘膜を焼いて花粉に反応しにくいようにする手術や、鼻中隔湾曲症をお持ちの方には矯正手術が行われることがあります。
舌下免疫療法

【治療法2】花粉症を根本から治す「根治療法」

  • 原因物質の除去と回避
    日常生活では原因となる花粉(アレルゲン)を避ける工夫をします。外出時にはメガネ・マスク・帽子などを着用して眼や鼻をガードしたり、ツルッとした素材の衣類を身につけて衣類に花粉がつかないようにしたりといった配慮が大切です。帰宅時には衣類や頭髪を玄関で掃う・うがい・手洗い・洗顔を励行しましょう。家の中では、洗濯物はよくはたいてから取り込むか室内に干し、花粉の大量飛散日には窓を開け放しにしないように気を配りましょう。
  • 減感作療法(抗原特異的免疫療法)
    減感作(げんかんさ)療法は免疫療法の一つです。多くの患者さんで症状の改善がみられている有効的な治療法です。花粉から抽出したエキスを少しずつ注射で投与し、アレルゲンに対する免疫を獲得します(皮下免疫療法※3)。このほか、抽出液を含ませたパンを舌下でゆっくり溶かし体内に吸収する方法や、舌の裏にスプレーをして体内に取り込む方法など(舌下免疫療法)がありますが、現在はまだ臨床試験の段階です。減感作療法は、少なくても花粉症が始まる3ヶ月前から始めて、2年以上続けることが条件となります。また、この治療を行っている医療機関は限られていますので、必ず事前に確認してから受診しましょう。

※3 副作用がでる場合がありますので、必ず医師の説明を受けてから治療を行いましょう。

頼りになるリアルタイム花粉情報や相談窓口

花粉症には、このように多様な治療法やそのほかの民間療法などがありますが、現状では一度発症したら自然治癒は困難だといわれています。医師の元で治療を続ける一方、生活を見直すなどのセルフケアを行うことで症状の緩和を図りましょう。

花粉症についてのお悩みや、専門医を紹介してほしい場合には「アレルギー電話相談センター」で医療従事者が無料で相談にのってくれます。また環境省では、Webサイトで花粉飛散情報を1時間ごとの更新でリアルタイムに提供しています。

花粉症(季節性アレルギー・鼻アレルギー)で気になる症状がある場合は、近くの病院に相談しましょう

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