気になる“臭い”原因と対策!ワキガ・足・口臭・生乾き…【医師監修】
におい対策のコツをつかんで不快なにおいの発生をおさえましょう
暖かくなり、汗ばんだお肌のにおいが気になる季節となりました。今回は、その“におい”についてお話します。
ヒトの体から放たれる“におい”とは、いったい何?
においは、かつては男らしさや官能的な女性のシンボルでしたが、現在は、汗臭さはむしろ不快なものとなり、“快いにおい”が求められています。
においが作られるしくみ

汗は、脇の下に多くあるアポクリン腺と、手のひらや足の裏に多くあるエクリン腺から放出されます。体臭(におい)は、放出された汗と皮膚表面にある皮脂とにおいを生み出す皮膚常在菌とによって作り出されます。
いろいろな体臭
- 腋臭症(わきが)
- 脇の下のアポクリン汗が常在菌により分解されて、それに角質や皮脂が混じり合って生じます。
- 足臭症(いわゆる臭い足)
- 足のエクリン汗と皮脂腺からのトリグリセライドが常在菌により分解されて生じます。
- 口臭
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- 健康な口臭=早朝時や空腹時、緊張時、女性の生理中などに生じます。
- 病的口臭(局所的因子)=虫歯や歯槽膿漏、口内炎、舌の苔(ざらざらして荒れた舌)、不潔な義歯などの場合、口腔内の蛋白が細菌により分解されて生じます。
- 病的口臭(全身的因子)=糖尿病(アセトン臭)、尿毒症(尿臭)、肝臓病・アルコール中毒(アルコール臭)、呼吸器・消化器疾患などで生じます。
不快な“におい”の対処法

体臭は、汗と皮膚常在菌とによって作り出されます。
そのにおい対策で一番重要なのは、“清潔”です。
- 毎日、入浴ないしシャワーをあびて汗を流しましょう
- 特に、わきの下やお股はアポクリン汗腺の多い場所なので、石けんで丁寧に洗ってください(ただし、お肌の弱い場所なので、ゴシゴシ強くこすって洗ってはダメです!)
- おしゃれをしたい場合は、わきの下にオーデコロンなどの香りを軽くつけてみましょう。
臭い対策薬
におい対策には、お薬や香りの利用、環境整備などいろいろなコツがあります。
- 【市販の臭い消し】
- 最近では銀の配合されたものなど、より効果的なものが発売されています。
- 【処方箋で出るお薬】
- ◇ホルマリン・アルコール…臭いを消します。
◇塩化アルミニウム液…汗を抑え、臭いを消します。 - 【香りの利用】
- 「皮膚に良い香り」もたくさんあります。その中でも、安全でお手軽に利用できるものをいくつかあげます。
◇ラベンダー…リラックス効果、炎症を抑え、殺菌効果 → これらの精油は…
・アロマポットに数滴たらして室内にほのかに香らせます
・バスタイムやフットバス(洗面器でOK)に数滴混ぜます
※ただし、原液のまま直接お肌につけては、絶対にだめです。◇ティーツリー…ウイルス・殺菌などの殺菌効果 ◇カモミール…保湿効果、炎症を抑える効果
お部屋のにおい対策
暖かくなって雨が降ると、じめじめと湿気が多くなります。お肌に直接ふれる肌着やタオル類…気が付いたら、あれ!なんだかにおう!そんな事ありませんか?!洗濯物の嫌な臭いはカビと細菌の仕業です。室内の湿度が高くなると、カビやダニも発生してアレルギー性疾患の原因にもなります。ご注意!!! 洗濯物やお部屋を嫌なにおいから守る工夫をご紹介します。

- 市販の漂白剤
- 塩素系や色物用など、色々な種類があります。洗濯するものの表示を必ず確認してから使用します。
- 熱湯消毒
- 赤ちゃん用のカーゼや小さいタオル、台ふきんなどに適しています。鍋などで煮沸して下さい。
- 炭
- 洗剤の代わりに、炭と塩を入れて洗濯します。空気を浄化する作用もあるので、お部屋や下駄箱、冷蔵庫に置くのも良いでしょう。
- 香り
- 洗濯のすすぎの時に抗菌作用のあるティーツリーや清涼感のあるペパーミントなどの精油を1~2滴たらします。
- 換気
- 窓を開けたりエアコンのドライをかけたりして、室内の湿度を50%程度に保ちましょう。
※エンペックス気象計株式会社より、「素肌快適計」という、室内用の気温・湿度計が販売されています。肌にとっていい気温・湿度が表示され、さらにいろいろな対策方法マニュアルが記載されています(野村有子監修)。
これから暑くなる季節です。お肌にいい室内環境を整えながら、におい対策もぜひ行ってみてくださいね。

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