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壮年期の女性死亡原因第1位「乳がん」

2013年9月掲載

自己検診と定期健診で早期発見を目指そう!

ピンクリボン

日本では年間1万人以上の女性が命を落としている「乳がん」。早期に発見できれば完治の可能性も高いのに、残念なことです。毎年10月は乳がんの普及啓発を目的とした、さまざまなイベントが開催される「ピンクリボン」月間です。高層ビルやタワーなど、街のランドマークがピンクに染まるこの時期に、乳がんについて考えてみませんか?

日本人女性の14人に1人が乳がんに!

国の研究機関が行った最新の推計によると、日本人女性が一生の間に乳がんにかかる確率は、14人に1人。毎年5~6万人が新たに乳がんを発症し、1万人以上が亡くなっています。女性のがんで死亡率が高いのは大腸がんと肺がんですが、壮年期(35~64歳)に限ってみると、死亡原因の第1位は乳がんなのです。

乳がんにかかりやすいタイプとは?

乳がんは遺伝性ではありませんが、家族(祖母、母、姉妹)に乳がんを患った人がいる人は、そうでない人に比べてかかりやすい傾向があります。また乳がんの発症と深い関わりがあるエストロゲン(女性ホルモンの一種)は、月経の終わりから排卵期にかけて盛んに分泌されます。そのためエストロゲンに晒される機会の多い、初潮が早い人、閉経が遅い人、初産年齢が遅い人、出産経験がない人は、乳がんのリスクが高くなります。 ただし、これらのリスク項目に該当しないからといって、乳がんにならない保障はありません。重要なのは、「乳がんは女性であれば誰でもかかる可能性がある病気」という認識を持つことです。

なぜ早期発見が大切なの?

乳がんの進行度は大まかに0期~Ⅳ期までの5段階に区分されます。このうち、2センチ以下でリンパ節への転移がないⅠ期までの初期がんであれば、完治の目安である10年生存率は、90%以上であることがわかっています。ところが初期の乳がんは、全身症状がほとんどないために見落とされがちで、気づいた時にはリンパ節にまでがんが広がっていた、などということもめずらしくありません。乳がんは、自分で見つけることができる数少ないがんでもあります。せっかくの早期発見のチャンスを逃さないためにも、月1回の乳房の自己検診と、医療機関での定期検診でダブルチェックに努めましょう。

Bookmark自己検診は、1カ月に1度行う習慣を

1カ月に1度は自己検診の習慣をつけましょう。生理が終わってから1週間以内が適した時期です。閉経後の方は毎月、日にちを決めて行いましょう。異常が見つかった場合や、多少でも気になることがあった場合には、すぐに医療機関できちんと検査を受けましょう。

◆自己検診の方法◆

≪視診≫

乳がん視診
  1. 上半身を裸になり、鏡の前に立ち、両腕の力をぬいて自然に下げたまま乳房や乳頭を観察します。赤く腫れているなどの色の変化や、ひきつれ、くぼみ、乳頭のへこみ、湿疹、ただれなどを確認します。

  2. 両手をバンザイか、両腕の頭の後ろで組んだ状態で同様に観察します。

≪触診≫

  1. 上半身を裸になり、鏡の前にたったまま行います。調べる乳房と反対の手で、胸の正面の皮膚に小さな円を描くように指で触り、しこりの有無を調べます
    指の腹を使い、しっかりとなでるように、乳房の外から内に向かって探るのがポイント。わきの下と乳房の間も忘れずに確認します。左右の乳首を軽くつまみ、絞るようにして、分泌液が出ないかもチェックしましょう。

    乳がん触診
  2. 調べる方の腕をあげ、体の側面と、側面から乳房の中央に向けて、反対側の手の指でまんべんなく滑らせながら、しこりの有無を確認します。
    調べる方の肩の下に枕や座布団を置き、乳房が胸の上に均等に広がるようにするのがコツ。反対も同様に触り、調べます。

乳がん検診ではどんな検査をするの?

乳がんの検査には「視触診」「マンモグラフィー」「超音波(エコー)検査」があります。

【視触診】

医師が乳房やわきの下に触れ、しこりやリンパ節の腫れがないか、乳頭からの分泌物がないかを調べる検査です。

【マンモグラフィー】

マンモグラフィー

乳房のX線検査。乳房を圧迫板で挟んで平らな状態にし、上下・左右の2方向から撮影します。撮影時間はおよそ15~20分。視触診ではわからない小さなしこりや、乳がんの初期症状のひとつである石灰化(乳腺の中にできるカルシウムの沈着物。良性のこともあり、石灰化=乳がんではない)を発見することができます。ただし、乳腺が発達している20~30歳代の画像は判別が難しいことから、おもに40歳以上の人を対象に行う検査です。月経前は乳房が張って痛みを感じやすくなるため、月経2~3日目以降に受けることをお勧めします。

【超音波検査】

超音波の送受信を行うプローブと呼ばれる端子を乳房にあてて、内部を観察します。乳腺の濃度の影響を受けることがなく、放射線を使わないので、若い人や妊婦にも適した検査です。マンモグラフィー同様、視触診ではわからない小さながんを発見することができますが、小さな石灰化は見つけることができない点がデメリットです。


乳がんの罹患率が高い40歳以上の女性に対して、国は視触診とマンモグラフィーによる乳がん検診を2年に1回受診することを推奨しています。市区町村が実施する乳がん検診であれば、少ない費用負担で受けることができます。また乳がん検診を受けたとしても、毎月の自己検診は欠かせません。自己検診で異常を感じた場合は、すぐに乳腺外科などの専門医の診察を受けましょう。

<参考資料>
厚生労働科学研究(がん臨床研究)推進事業・公益財団法人 日本対がん協会「もっと知りたい乳がんーあなたを守る検診のすすめー」
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター・がん情報サービス「最新がん統計」
(http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics01.html)

乳がんで気になる症状がある場合は、近くの病院に相談しましょう

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※当コラムは東京内科医会のご協力によって作成されています。

東京内科医会は、常に最新の医学知識を学び、最良の医療を実践する魅力を持った何かを主体に、診療を行っている医師の集まりです。

コラム監修

Thumb-up成子クリニック
東京都目黒区上目黒3-3-14-2F
院長 成子 浩

Computerhttp://doctorsfile.jp/h/13581/

成子 浩先生
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