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「骨粗しょう症」とは?

2014年6月掲載

骨を強くして、一生涯を健康に送りましょう!!

骨粗しょう症は、鬆(す)が入ったように骨の中がスカスカの状態になり、骨がもろくなる病気です。骨がスカスカになると、わずかな衝撃でも骨折をしやすくなります。
骨粗しょう症は、それ自体が生命をおびやかす病気ではありませんが、骨粗しょう症による骨折から、要介護状態になる人は少なくありません。
一生涯を健康に送るために、骨粗しょう症とは何かを知って、骨粗しょう症にならないための対策を行いましょう。また骨粗しょう症になったとしても骨折しないために、適切な治療を受けて、骨によい食事や運動を心がけましょう。

骨粗しょう症の原因

骨粗しょう症の原因は、おもに加齢によって引き起こされる「原発性骨粗しょう症」と、病気や薬の影響で二次的に起こる「続発性骨粗しょう症」の2つのタイプに分けられます。

【原発性骨粗しょう症】

  1. 加齢
    骨密度は50歳前後から急速に低下していきます。骨をつくるのに必要なカルシウムは、腸から吸収されて骨に取り込まれますが、年を取ると腸からのカルシウム吸収が悪くなってしまうのも骨密度低下の原因の1つです。
  2. 更年期と閉経
    女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、カルシウムを骨に沈着させたり、骨が溶け出さないようにする働きがあります。しかし閉経後、エストロゲンが急激に低下するため、骨にカルシウムが沈着しにくくなり、骨量が一気に低下します。
  3. ダイエット
    ダイエットによる栄養不足は、骨粗しょう症の原因の1つとなります。とくに成長期は丈夫な骨をつくる大事な時期なので、無理なダイエットは将来の骨密度に悪影響を与えます。 成長期にはカルシウムを十分に摂り、バランスのよい食生活の習慣を保つことで、骨密度を高く保つことができます。

【続発性骨粗しょう症】

特定の病気や、服用している薬が原因となって骨強度が低下する骨粗しょう症です。
原因となる病気として、副甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患、関節リウマチのほか、糖尿病、CKD(慢性腎臓病)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、などの生活習慣病で頻度が高いとされています。
これらの病気では、骨代謝に影響を及ぼすホルモンが不足したり、骨形成に必要な細胞などに異常が起こったりして骨量が減るものもありますが、骨の中に骨質を劣化させる物質が増えて骨がもろくなってしまうものもあります。
また薬の副作用による骨粗しょう症では、代表的なものにはステロイド薬の長期服用があります。

骨粗しょう症の治療法

骨粗しょう症と診断された場合には、薬物療法と併用して食事や運動など生活習慣の改善を行います。骨は鉄筋コンクリートの建物に例えると、鉄筋に相当する骨基質(コラーゲン、オステオカルシン)とコンクリートに相当するミネラル(カルシウムリとリンの結晶)からから成り立っています。
骨脆弱化はミネラル7:基質3の割合で関与しています。骨基質が正常なのに、骨折するケースも少なくありません。例えば糖尿病の場合、骨折が健常人に比し1.7倍多いですが、骨基質が糖化を受け脆弱化することが大きな原因です。分かりやすく言うと、骨に糖がくっついて脆くなってしまうわけです。
骨粗しょう症は、病気であるという認識が低く、生活習慣を改善することで治そうとする方がいらっしゃいます。しかし、骨粗しょう症は病気なので、治療が必要です。処方された薬はしっかり服薬しましょう。脆弱性椎体骨折は寿命にも大きく関係します。骨粗しょう症の治療を開始した方の半数以上が1年以内に治療を中断しているという報告があります。治療の継続が大事です。

【薬物療法】

骨粗しょう症の治療薬は、作用によって次の3種類に分けられます。

  1. 腸管からのカルシウムの吸収を促進し、体内のカルシウム量を増やす薬=活性型ビタミンD3製剤
  2. 骨の形成を促進する薬=活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン)
  3. 骨吸収を抑制する薬=女性ホルモン製剤(エストロゲン)、ビスフォスフォネート製剤、SERM(サーム)、カルシトニン製剤

これらの薬以外にも、イプリフラボンやタンパク同化ホルモン製剤などが処方される場合もあります。

【生活習慣の改善】

  1. 食事療法
    カルシウム、ビタミンDなどの骨密度を増加させる栄養素、ビタミンK,ビタミンCなど骨質の成分となる栄養素を積極的に摂り、骨を丈夫にするのが骨粗しょう症の食事療法です。カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。とくに骨吸収を抑制するビスフォスフォネートやSERM製剤では、食事によってカルシウムとビタミンDを摂ることにより、骨形成が促されるため、食事療法は骨密度増加の鍵となります。骨基質の成分であるコラーゲンはビタミンC,オステオカルシンはビタミンKからつくられます。
  2. 運動療法
    運動不足は骨密度を低下させる要因です。骨にカルシウムを蓄えるためには、「体重をかける」ことが大切です。日常生活のなかで階段の上り下りや散歩などを積極的に取り入れ、運動量を増やすだけでも効果があります。
    骨密度の低下防止にとくに有効な運動は、ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどです。スクワット(1回の動作を10~12秒かけて行い、これを5~10回×3セット/日を目標) 開眼片足立ち(つかまるものがある場所で、床につかない程度に片足を上げる。目安は左右各1分間1日3回)がロコモ体操として推奨されています。

骨粗しょう症にならないために・・・

骨粗しょう症の発病には、加齢や閉経以外にも食事や運動の習慣などが深く関わっています。そのため「骨の生活習慣病」とも呼ばれています。骨粗しょう症にならないために、日頃から食事や運動に気をつけましょう。

1.骨粗しょう症を予防する食事
効果的な食事療法として、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、ビタミンCを多く含む食品を摂るようにします。食事療法は特に閉経前の女性で効果が期待できます。

  • カルシウムの多い食品…乳製品(牛乳、ヨーグルト)、大豆製品(納豆、豆腐)、小魚、干しエビ、小松菜、など
  • ビタミンDの多い食品…魚介類(サケ、ウナギ、秋刀魚、メカジキ)、しいたけなど
  • ビタミンKの多い食品…納豆、卵、野菜(ブロッコリー、小松菜、ホウレン草)など
  • ビタミンCの多い食品…野菜(ブロッコリー、小松菜、ホウレン草)、果物な

カルシウムの摂取:乳製品、豆腐、納豆

  • ビタミンDの摂取:魚介類、しいたけ
  • コラーゲンの合成に必要なビタミンC:野菜
  • オステオカルシンの合成に必要なビタミンK:(納豆、ブロッコリー)
  • 適度の運動

2.骨粗しょう症を予防する運動
運動も、骨量減少を予防する効果があります。特に中等度の運動の中でもウォーキングやランニングは効果的。日常生活の中で、エレベーターではなく、なるべく階段を使うなど、できるところから活動を増やしていくだけでも意味があります。

骨粗しょう症で気になる症状がある場合は、近くの病院に相談しましょう

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※当コラムは東京内科医会のご協力によって作成されています。

東京内科医会は、常に最新の医学知識を学び、最良の医療を実践する魅力を持った何かを主体に、診療を行っている医師の集まりです。

コラム監修

Thumb-up菅原医院
東京都練馬区石神井町3-9-16
菅原 正弘 院長
医学博士、日本内科学会評議員、日本リウマチ学会評議員・専門医、日本糖尿病学会、学術評議員・専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、東京内科医会 会長

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菅原 正弘洋先生
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