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初期には無症状の大腸がん

2016年1月掲載

早期発見のために大腸がん検診を受けましょう!!

大腸がんとは人間の腹部にある大腸にできるがんです。小腸の周囲を囲むように位置している結腸の部分にがんができると「結腸がん」、大腸の出口にある肛門に近い直腸の部分にがんができると「直腸がん」と呼ばれます。大腸がんは、この結腸がんと直腸がんを総称した呼び方です。
大腸がんは、肺がんとともに、近年急速に増えつつある疾患で、大腸がんによる死亡者数は、男性では第3位、女性では第1位となっています。

大腸がんは、がんの中では比較的進行が遅く、早期発見であればほぼ完治しますが、一般的に初期には自覚症状がないため、無症状の時期に発見することが重要となります。早期発見のために定期的な大腸がん検診を受けることが重要です。

大腸がんの原因

大腸がん
●食生活の欧米化
日本の食生活は、米や野菜中心の和食から、肉や油などたんぱく質や脂肪分が多い洋食に変化してきました。肉や油など高タンパク、高カロリーな食事をとると、便が大腸に滞留している時間が長くなり、便に含まれる発がん性物質も長い時間滞留するため、がんが発生しやすくなるといわれています。
●喫煙
大腸だけでなく肺・食道・胃など、消化器系の臓器はたばこの影響を受けやすいという特徴があります。たばこを吸う人は吸わない人に比べて、約7倍大腸がんになりやすいといわれています。
●過度の飲酒
過度の飲酒は大腸がんの発生リスクを確実に高めることがわかっています。
●運動不足
運動不足によって腸管の動きが鈍くなることで、便秘になりやすくなります。便の通過が滞るほど、腸壁が発がん性物質に触れる時間も長くなるため、大腸がんのリスクが高くなると考えられています。
●高齢化
日本人で大腸がんの患者が増えている原因の1つが高齢化です。大腸がんは高齢になるほどかかりやすく、大腸がん患者の大部分が50歳以上の高齢者です。

便通の異常には要注意!大腸がんの初期症状かもしれません。

便秘や下痢を繰り返す、下血や血便などの便通異常は要注意です。

●下血と血便
硬い便をしたあとの肛門の傷や、痔、良性の大腸ポリープでも、下血(肛門からの出血)や血便(便に血液が付着)の症状が見られますが、大腸がんの初期症状としても現れます。
がんだとは思わず、血便が出る痔だと思い込んでしまう人は少なくありません。早期の段階で発見できるように、血便が出たら消化器科や胃腸科、肛門科などで、できるだけ早く診てもらうことが大切です。
●繰り返す下痢と便秘
食あたりや風邪などでも、下痢と便秘は一般的に見られる症状ですが、これらを繰り返す場合には、大腸がんの初期症状の場合があり注意が必要です。

また、がんが進行すると、出血により貧血を起こす場合があります。さらに腫瘍が大きくなり便が通過できなくなると腸閉塞の状態となり、突然ひどい痛みや吐き気に襲われることもあります。

年に1回は大腸がん検診を受けることが早期発見のカギ!

内視鏡検査

大腸がんの血便を自分で判断するのは難しいため、定期的に大腸がん検診を受けることが大切です。年に1度の便潜血検査を受け、血が認められた場合は大腸内視鏡検査を受けるようにすると、高い確率で大腸がんを早期発見することができます。

大腸がんの検査には下記のような検査があります。

●便潜血検査
便の中に血液が混じっているかどうかを調べる検査です。大腸がんが発生していると出血することがあるため、便の中に血が混ざります。便潜血検査では、目視では確認できない出血もわかります。検便だけで済むので、とても簡単な検査です。

ただし、痔など出血を伴うがん以外の病気でも陽性反応がでてしまうこと、まだ出血をしていない早期の大腸がんや、出血しないタイプの大腸がんは発見できないという欠点があります。
大腸がんの便潜血検査は、40歳以上の人を対象に各自治体で行われています。案内が届いたら必ず受けるようにしましょう。
●注腸造影検査
注腸造影検査では、肛門からバリウムと空気を注入して大腸を膨らませ、X線によって撮影します。 しかし、早期の大腸がんや、粘膜上に平坦にがんが存在する場合は、画像では発見しにくいという欠点があります。
●大腸内視鏡検査
大腸がんの検査で最も精度が高いのが、大腸内視鏡検査です。便潜血検査や注腸造影検査では発見できない小さな早期がんも発見可能です。

肛門から内視鏡を挿入して、医師がモニターを見ながら大腸内部を観察します。内視鏡は全長約120~150cm、直径は約1cm前後です。検査時間は通常10~15分程度です。
病変が見つかった場合には、内視鏡の先端から鉗子を出し、病変の一部を採取して悪性のがんか良性かを調べます。
5mm以上の腫瘍やポリープがある場合は、がん化する恐れがあるため、内視鏡により原則その場で切除します。
●CT・MRI検査
大腸がんの疑いがある場合には、続けてCTやMRIなどで転移の状況を調べることになります。がんがどこまで広がっているかを確認してから、手術の切除範囲などが決定されます。

また最近では、全身のがんを一度に調べられる「PET検査」も広まっています。がんが集まる薬剤を注射してから、全身撮影を行う検査で、おもに他の検査では診断がつかない場合や、再発・転移を調べる目的で活用されています。

大腸がん予防のキーワード「禁煙・食事・運動・検診」

大腸がんを 完全に予防する方法はありませんが、がん発生リスクを低くする方法はあります。

禁煙と運動
●禁煙
喫煙と大腸がんの発生は密接に関係しているといわれています。適切な禁煙治療を行っていくことは、大腸がん予防にとっても非常に効果的です。
●食事
大腸がんは、食事の西洋化によって増えてきたことから、食生活の改善を心がけることが予防につながるといえます。緑黄色野菜や魚を中心に食物繊維、カルシウム、そしてビタミンDの多い食事を摂りましょう。
肉より魚、魚より大豆、洋食より和食、といったことを心がけることが大切です。
大腸がん
●適度な運動
身体活動の活発な人は、まったく運動しない人の半分程度しか大腸がんにならないという研究結果があります。
日常生活の中で積極的に体を動かす習慣をつけましょう。毎日60分以上(約8,000歩)歩くことが目標です。週1回程度の定期的なスポーツを取り入れることもおすすめです。
●年に1度は検診を!
予後の良い大腸がんも、発見が遅れてしまうと腸壁の奥深くまで広がっていき、最終的にはリンパ節や肺、肝臓などに転移するようになります。
また日本人の場合、肛門近くにできる「直腸がん」の割合が比較的高いため、進行すると人工肛門(ストーマ)を造らなければいけなくなる可能性もあります。
40歳を過ぎたら必ず大腸がん検診を受けて早期発見に努めることが大切です。

大腸がんで気になる症状がある場合は、近くの病院に相談しましょう。

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※当コラムは東京内科医会のご協力によって作成されています。

東京内科医会は、常に最新の医学知識を学び、最良の医療を実践する魅力を持った何かを主体に、診療を行っている医師の集まりです。

コラム監修

Thumb-up神保消化器内科医院
東京都江戸川区篠崎町7-19-4
院長 神保勝一
東京内科医会理事

神保勝一先生
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