真清クリニック (千葉県千葉市花見川区)

近年はインターネットを通じて誰でも簡単に医療情報へアクセスできるようになり、患者さんの知識も格段に高まっています。その一方で、誤った情報や偏った内容に振り回され、症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。こうした時代だからこそ、医師の役割は診断や治療にとどまらず、正確で信頼できる情報を見極め、わかりやすく伝える“医療の案内人”であることが一層求められていると感じています。

また、日本の医療は国民皆保険制度のもと、高度な医療を保険診療として受けられる恵まれた環境にあります。その恩恵を最大限に活かすには、医師と患者さんとの信頼関係、そして丁寧な対話が欠かせません。今後も、患者さん一人ひとりの声に耳を傾け、共に歩む“二人三脚の医療”を大切にしていきたいと思います。どんな些細なことでも、安心してご相談ください。

院長 日比野 久美子(ひびの くみこ)

慶應義塾大学医学部を卒業後、同大学眼科学教室に入局し、慶應義塾大学病院で斜視・弱視などの小児眼科から白内障、緑内障、網膜剥離まで幅広い疾患の診療に携わりました。研修医時代は手術のサポートに明け暮れる日々で、眼科診療の基礎から高度な手技まで徹底的に学びました。
その後、米国コロンビア大学医学部に2年間留学し、白内障に対する薬物治療の研究に従事。帰国後も研究を継続し、博士号を取得しました。留学中にはロービジョンケアも学び、視覚障害を持つ方々のQOL向上を目指す医療の重要性を再認識しました。
帰国後は北里大学北里研究所病院で漢方や鍼灸を学び、東洋医学の視点を取り入れた診療を実践。さらに東京都中央済生会病院で糖尿病網膜症を中心に全身疾患と眼の関わりを追究してきました。地域医療に尽力した父の姿に影響を受け、1992年に開業し、現在に至ります。

当院では、一般眼科診療に必要な検査機器を幅広く揃え、近視・斜視・弱視・眼精疲労・ドライアイ・花粉症などの身近な症状から、白内障・緑内障・網膜剥離といった専門性の高い疾患まで、総合的に対応しています。手術が必要な場合にも多くの症例に対応しており、霰粒腫や麦粒腫(ものもらい)、睫毛内反(逆さまつげ)などの比較的軽度な疾患は、院内で日帰り手術を行っています。

また、私は30年以上にわたり、ロービジョンの方々への支援にも力を注いできました。まず視力や視野の精密検査を行い、拡大読書器・拡大鏡・遮光眼鏡・照明の工夫など、残存視機能を活かすための最適な方法をご提案しています。さらに、必要に応じて福祉・行政サービスと連携し、医療と生活支援の橋渡しを行うことで、一人ひとりの生活の質を高める診療を目指しています。

当院では、手術や点眼薬・内服薬による薬物療法に加え、網膜光凝固術やYAGレーザーなど各種レーザー治療にも対応しています。たとえば、以前は手術が一般的だった白内障も、視力が比較的良好な方であれば、眼鏡の調整などで視機能の改善が期待できるケースがあります。また、加齢黄斑変性症に対しては、手術に加え、抗VEGF薬による硝子体内注射にも対応し、進行を抑えるための新たな治療の選択肢を提供しています。
治療方針は、診察や検査結果を総合的に判断したうえで、年齢・生活スタイル・ご希望を踏まえ、最も適した“パーソナル治療”をご提案しています。