医療法人メープル会 さいとうハート&キッズクリニック (栃木県大田原市)

医学は日々進歩する自然科学であり、「知らないことは調べる」という姿勢を大切にしながら、最新の知見を診療に取り入れていきたいと考えています。さまざまな分野の先駆者による論文を参考に研鑽を重ね、その結果として、数日・数カ月・数年という時間の中で患者さんの病状が改善していく過程を見守れることが、医師として何よりの喜びであり大きなやりがいです。

当院には、これまで治療を続けてきたものの症状の改善がみられず、不安を抱えている循環器疾患の患者さんが来院されることもあります。そうしたお悩みにも真摯に向き合い、より良い治療の選択肢を一緒に考えていきたいと思っていますので、どうぞ遠慮なくご相談ください。

院長 齋藤 淳一

埼玉医科大学を卒業後、同大学附属病院の循環器内科に入局し、狭心症、心筋梗塞、心不全など、重症例を含む循環器疾患の診療に幅広く携わってきました。その後は不整脈診療を専門とし、カナダのトロント総合病院循環器内科にて、不整脈に関する臨床研究にも従事しました。

帰国後は埼玉医科大学附属病院で診療を行うとともに、医学部講師として大学院や附属川越医療センターで後進の育成にも尽力しました。こうした経験を通じて、高度医療の知識と技術を地域医療に還元したいという思いが強まり、2004年に父がかつて開業していた場所で「くろばね齋藤醫院」を開業しました。開業後も約10年間にわたり、上尾中央総合病院で循環器内科診療顧問を務め、多くの症例に携わりながら診療の幅を広げてきました。
さらに2014年には第二診療所として「さいとうハート&キッズクリニック」を開業し、現在に至ります。

当院の循環器診療の大きな特長は、総合病院では予約制のため複数回の受診が必要となる検査を、できる限り迅速に実施できる点にあります。問診から心臓疾患の可能性が考えられる場合には、その日のうちに血液検査、心電図、胸部レントゲン検査を行うのはもちろん、速やかに心臓超音波検査を実施し、緊急性を要する心疾患の有無を評価します。
さらに、狭心症や不整脈が疑われる際には24時間ホルター心電図を装着していただき、翌日の再来院時には結果をもとにした診断と丁寧な説明を行える体制を整えています。加えて、運動負荷心電図検査も活用し、安静時の検査では捉えにくい潜在的な心疾患についても的確な診断と治療につなげることを重視しています。

高血圧症、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病は、コントロール不良が続くことで、不安定狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。こうしたリスクを早期に見極め、重症化を防ぐことは、地域医療を担う開業医の重要な役割だと考えています。当院では、動脈硬化の進行度や血管の詰まりを評価できるABI(足関節上腕血圧比)検査を導入し、慢性閉塞性動脈硬化症の早期発見にも力を入れています。