苦痛の少ない内視鏡検査や、心身両面に寄り添う診療で「患者ファースト」を実現
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?
当院では、生活習慣病や感染症などの一般内科から、私が専門とする消化器・肝臓内科まで幅広く対応しています。
患者さんの年代は10代から90代までと幅広く、最近は、過去の内視鏡検査でつらい経験をされ、「できるだけ苦痛に配慮した検査を受けたい」と希望される方も増えています。また、健診で肝機能の異常を指摘された方や、ストレスなど精神的な要因が関係するといわれる過敏性腸症候群(IBS)、機能性ディスペプシアの患者さんも多くなってきました。
ありがたいことに、ホームページやインターネットの口コミをご覧になって来院される方も多くいらっしゃいます。内視鏡検査への不安が解消され、検査後にお会いした患者さんが生き生きとした表情に変わっている瞬間は、医師として何より嬉しい場面ですね。
貴院で提供される内視鏡検査では、患者さんの苦痛に配慮した検査を行っているそうですね。

内視鏡検査は「苦しい・痛い」「下剤がつらい」という印象をお持ちの方が多いと思います。当院ではその負担軽減・トラウマを解消していただくため、安らげる声掛けを軸に鎮静剤を使用し、ほとんど眠ったような状態で検査を受けていただきます。年齢制限もなく鎮静剤の量は、年齢・体格・効きにくさなど希望に応じて細かく調整しています。また、胃と大腸の検査を同日に実施できるほか、大腸ポリープが見つかった場合はその場で切除まで行い、患者さんの通院や検査回数の負担も極力減らしています。
さらに、一番こだわっているのが大腸内視鏡検査時の下剤です。一般的には、約2リットルもの下剤を服用する必要がありますが、当院ではコップ2杯分で済む下剤を採用しています。その後は、水やお茶、透明なジュースなどお好きな飲み物を1〜1.5リットルほど飲んでいただくだけで、検査が可能です。多少便が残っていても、検査中に医師が洗浄を行いながら検査をしていく柔軟さを重視しているため全く問題ありません。「内視鏡検査は辛くないもの」という常識へ変え、消化器がんの早期発見や予防していくことが、当院の大きな使命だと考えています。
過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシア(FD)の診療にも注力されていると伺いました。
はい。過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシア(FD)といった「機能性胃腸症」は、内視鏡などの検査を行っても炎症や潰瘍などの異常が見つからないにもかかわらず、下痢・便秘、腹部の痛みや張り、胃もたれなどの不快な症状が慢性的に続く疾患です。
これらの症状の背景には、ストレスや生活習慣、心理的要因が関わっていることも多く、診療ではまず身体面だけでなく、患者さんの心の状態や生活環境にも丁寧に耳を傾けることを大切にしています。ストレスの要因を探りながら、消化管の運動や知覚を整える薬を中心に、症状やライフスタイルに合わせて処方内容をオーダーメイドで調整するのも、当院の特長です。
また、例えば介護や職場によるストレスを抱える方には、介護認定の申請を、傷病手当の提出や心療内科の受診の必要性はどうかといった、医療の枠を超えた“おせっかい”を焼くこともあります。「悩みを話せる人がいる、自身では気づかないストレスがある事を知れた」という安心感と話せる空間作りこそが、症状改善の大きな支えになると考えています。ただ処方薬で治るほど単純なものだからこそ、やりがいを感じるのです。
そのほか、貴院ではどのような検査が受けられますか?
肝臓などの血流の流れをリアルタイムに観察できる「造影超音波検査(CEUS)」を導入しています。通常のエコー検査に微小な気泡を含む造影剤を使用することで、病変の悪性か良性かの判断が可能となり、肝臓がんや転移性肝腫瘍などの早期発見や再発のチェックにも役立ちます。
CT検査で用いる造影剤では、腎機能低下やアレルギーのリスクがありますが、超音波造影剤は体への負担が少なく、安全性が高いのが特徴です。ただし、検査の精度を保つには肝臓領域に精通した医師の技術が求められるため、一般的なクリニックで導入しているケースは多くありません。
万が一、がんなどの病変が見つかった場合でも、私が外来を担当している総合病院にて継続して治療を行うことができる点も、大きな強みと考えています。
