卵巣嚢腫 - 病院・医院・薬局情報

卵巣嚢腫とは、何らかのきっかけで卵巣の一部が袋状になり、液体や脂肪などの分泌物がたまって腫瘍ができる病気です。通常ではうずらの卵ほどの大きさの卵巣が、たまった分泌物でこぶし大や、なかには子どもの頭の大きさほどになることもあります。内容物は卵巣嚢腫の種類によって異なります。

卵巣嚢腫の種類

  • 漿液性嚢胞腺腫(しょうえきせいのうほうせんしゅ)
    黄色いさらさらとした水のような液体がたまる嚢腫で、卵巣嚢腫でもっとも多いタイプです。10代から30代の女性に多くみられます。
    通常は手のこぶしほどの大きさですが、さらに大きくなると卵巣の根本部分がねじれて、卵巣破裂が起きやすくなります。
  • 粘液性嚢胞腺腫
    嚢胞内部にネバネバした粘液がたまる腫瘍で、卵巣嚢腫の約20%を占めます。この腫瘍は、しばしば巨大化し、おなかのなかで嚢胞が破れ、内部の粘液がおなか全体に広がってしまうことがあるのが特徴です。破れることで腹膜炎を起こし、死亡することも少なくありません。良性と悪性があり、更年期以降の女性に比較的多くみられます。
  • 成熟嚢胞性奇形腫
    卵巣の内部にどろっとした脂肪がたまり、歯や髪の毛、軟骨などが含まれるものです。
    これは卵子が勝手に卵巣内で分裂を始めることで起きるといわれていて、大きくなると卵巣の根本部分がねじれて、卵巣破裂が起きやすくなります。 乳児から高齢者まで幅広い年齢層で発生する腫瘍です。
  • チョコレート嚢腫(子宮内膜症性嚢腫)
    子宮内膜症の一種。卵巣内に子宮内膜のような組織ができ、月経のたびにそこに血液がたまってしまうものです。
    通常の月経と違って血液は排出されずたまる一方なので、変色してチョコレート様となり、月経時に強い痛みが生じます。
    周囲の組織と癒着したり、卵管が閉塞することもあるため、不妊の原因にも挙げられます。
    また40歳以上での発症、もしくは嚢胞の直径が10cm以上のものでは、卵巣がんの合併率が急増するともいわれています。

卵巣嚢腫の症状

卵巣嚢腫は、初期の段階では自覚症状がほとんどありません。嚢腫がこぶし程度に大きくなって初めて気づく場合が多いようです。

≪おもな初期症状≫

  • 下腹部痛
  • 腰痛
  • 月経や排卵時におなかがちくちく痛む
  • 頻尿
  • 便秘
  • 腹部膨満感
  • 不正出血がある など

卵巣嚢腫の治療方法

画像診断、腫瘍マーカーなどから良性と思われ、直径が5cm以下で症状もない場合には、定期的に検診を受けながら経過観察となります。
嚢腫が5cm以上になると、卵巣の根本がねじれる「茎捻転」を起こしやすくなるため手術を検討します。
腫瘍のサイズが直径10cm以内であれば、腹腔鏡下腫瘍摘出術が可能です。ただし、サイズがそれ以上に大きいものや画像診断で悪性が疑われる場合には、開腹による腫瘍切除が必要になります。

このとき嚢腫の部分だけを切除するか、卵巣ごと切除するかといった手術の範囲は、嚢腫の大きさや悪性の可能性の有無などでかわってきます。

  • 卵巣嚢腫の部分だけを摘出するケース
    将来的に妊娠を希望する場合や、30代までの女性は、一般的に嚢腫部分だけをくり抜くなど、できるだけ卵巣を残す手術方法がとられます。
  • 卵巣ごと摘出するケース
    捻転により卵巣が壊死している場合や、悪性の可能性が否定できない場合などは、トラブルのある方の卵巣を全摘することがあります。

嚢腫が膀胱や尿管を圧迫すれば頻尿が起こり、腸が圧迫されれば便秘になります。いつもと違う症状に気づいたら、一度婦人科を受診しましょう。

関連項目
婦人科
産婦人科

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