新型コロナウイルス 受診前に確認!
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第6回新型コロナウイルス感染症に関する調査 ~ 医療崩壊なしに第3波を乗り越える、そのための課題は何か? ~ 現場の医師558名に調査を実施

2020年11月19日 公開

2020年3月以来、自社の協力医師会員に対して継続してアンケート調査を実施して参りました。この度、6回目となる調査を実施、その結果をまとめました。

新型コロナウイルスは新たに再拡大の様相を呈し、11月14日には国内の新規感染者数1,700人超と過去最多を更新、累計感染者数も同17日に12万人に達しました。政府はインフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備え、かかりつけ医等の地域の医療機関を「診療・検査医療機関(仮称)」(以下、「診療・検査医療機関」)として指定、発熱患者からの相談や診療・検査を実施できるよう体制整備を進めてきました。これにより診療・検査体制の拡充が期待される一方、かかりつけ医等においては、診療・検査実施に伴う対策・整備、負担の増大、医療機関経営への影響等も懸念されます。診療・検査医療機関の申請・指定状況と課題、実際の診療・検査状況、長期化するなかでの医療従事者の実情等を聞きました。

調査目的

2020年3月以降、6回にわたって実施しているトラッキング調査の内、10月調査を4月、5月、6月、8月実施調査結果と比較するかたちで、診療現場にいる医師の実感を掴み、医療機関の対応状況、医療資材の不足状況、医師の意識の変化を見る。

調査概要

当社サービスにご協力をいただく医師とのコミュニケーションサービス"Doctors Square"登録会員医師で、3月の第1回アンケートに回答のあった816名を対象に実施しました。

  1. 調査対象
    Doctors Square登録会員医師のうち、3月の第1回アンケート調査に参加した方
  2. 調査方法
    インターネットアンケート
  3. 調査期間
    2020年10月27日(火)~11月2日(月)
  4. 有効回答者数
    558名(対配信数:68.4%)
  5. 配信対象者の属性
    全国の病院、診療所の勤務医及び開業医
  6. 主な調査内容
    • 「診療・検査医療機関」体制整備の認知、申請状況
    • ワクチン接種についての考え
    • 来院患者数の変化、患者からの問い合わせ状況
    • 感染疑いのある患者の診察件数、検査状況、実施可能な検査、検査にかかる日数
    • 必要な備品・資材、情報の充足状況、スタッフの充足状況・疲弊状況
    • GoToトラベルの利用、制限されている/控えていること など

調査結果

  • 「診療・検査医療機関」拡充には、支援の強化、経営上の懸念払拭が不可欠
  • 6割が患者にワクチンを「勧める」とする一方、安全性や副作用を懸念する声も
  • 医療スタッフの半数以上に、移動や旅行の行動制限あり

詳しくは、下記及び調査結果の詳細をご覧ください。

2020年10月実施(第6回)調査結果

※過去の調査結果

調査結果の詳細

1. 「診療・検査医療機関」拡充には、支援の強化、経営上の懸念払拭が不可欠

「診療・検査医療機関」の指定を受けた地域の医療機関が、新型コロナウイルスの可能性もある発熱患者の診療・検査を担っていくという体制は、どれくらい認知され、実際に指定を受けているのでしょうか。「すでに知っていた」と答えたのは回答者全体の約6割、診療所・小規模病院では7割超でした。10月末時点での申請状況も聞いたところ、全体では「すでに指定されている」が約2割、「現在申請中」が約1割で、申請中を含め「診療・検査医療機関」に該当するのは3割程でした。(図1)

Covid-19流行のもと「「診療・検査医療機関」体制整備の認知と申請状況」を示すグラフ)

図1. 「診療・検査医療機関」体制整備の認知と申請状況(10月末時点で質問)

新型コロナウイルスの検査には「PCR検査」や「抗原検査」「抗体検査」など、いくつか種類があります。実施可能な検査についても尋ねたところ、「PCR検査」は8月(35%)→10月(44%)、「抗原検査」は8月(27%)→10月(35%)と、8~9ポイント増加しています。ただし、医療機関別に見ると大きな開きがあり、両検査は中規模以上の病院と感染症指定医療機関では過半数が実施可能であるのに対し、診療所・小規模病院では2割未満に留まります。かかりつけ医等医療機関への支援を強化し、「診療・検査医療機関」の指定を後押ししていくことが、より多くの患者に対応できる検査体制構築につながると考えられます。(図2)

「勤めている医療機関で実施可能な新型コロナウイルス検査」を示すグラフ

図2. 勤めている医療機関で実施可能な検査(複数回答)

では、医療機関はどのような支援を必要としているのでしょうか。医療現場で困っていることについても尋ねました。

診療所・小規模病院では「感染対策が十分にできない」「患者の来院数が減っている」(各35%)、「検査ができない」(24%)が中規模以上の病院や感染症指定医療機関よりも相対的に高くなっています。また、疑い患者を診察した医師では「収入減による経営難」「診療にかかる負担が大きい」が約4割と、「確実な治療薬やワクチンがないこと」に次いで多く選択されています。感染対策の支援と併せて、診療・検査実施による診療上の負担や患者数減少といった経営上の懸念を払拭することが不可欠と言えそうです。(図3)

Covid-19流行のもと「医療現場で困っていること」を示すグラフ

図3. 医療現場で困っていること(複数回答)

「診療にかかる負担が大きい」に関連して、医療スタッフが足りているか、及び医療スタッフの疲弊度についても尋ねています。

医療スタッフ数は、実際に検査・治療を実施してきた医療機関で不足感が高めで、感染症医療機関では「十分ではない」(「あまり」、「全く」の計)が約4割でした。疲弊度についても、検査や治療を実施している医療機関を中心に「高まっている」(「かなり」、「やや」の計)が過半数を占めています。(図4)

Covid-19流行のもと「医療スタッフの充足度と疲弊度」を示すグラフ

図4. 医療スタッフの充足度、疲弊度

医療機関経営上の懸念に関しては、疑い患者が受診することによる風評被害等を懸念する声も上がっています。「診療・検査医療機関のリストを一般に公表する」に対する意見も尋ねました。

回答者全体では、公表に肯定的な意見(「公表すべき」、「まあ公表すべき」の計)が約半数、否定的な意見(「公表すべきでない」、「あまり公表すべきでない」の計)が2割と、肯定的な意見が多数派となりました。(図5)

その理由について、肯定派からは「患者さんが困らないように」「不要な受診が減る」といった声が、否定派からは「患者が殺到する」「風評被害もありうる」ことなどが挙げられました。(*6)

「診療・検査医療機関」を公表するかどうか、どのように公表するかは各都道府県の判断となります。ただし、公表しない場合でもどの医療機関が「診療・検査医療機関」なのかは、それぞれの地域である程度認知されていく可能性は否めません。患者が殺到することのないよう事前に電話相談が必要であることを周知し、また、風評被害時の補償などの対策を講じることが、診療・検査体制のさらなる拡充につながることが示唆されています。

「新型コロナウイルス診療・検査医療機関リスト公表への意見」を示すグラフ

図5. 「診療・検査医療機関」リスト公表への意見

<*6. リスト公表への意見回答理由(自由回答)>
【肯定的な意見理由】

  • 発熱がある患者がどの医療機関を受診すればいいかわかるから(東京都・耳鼻いんこう科)
  • 患者さんが困らないように(大阪府・呼吸器外科)(岐阜県・内科)
  • 患者の安心感につながる。診療がスムーズになる(滋賀県・内科)
  • 一般の人が知らなければ意味がない(山形県・消化器外科(胃腸外科))
  • 不要な患者が来ないで済む。コロナ患者は集約したほうが良い(千葉県・泌尿器科)
  • 不要な受診が減る(北海道・脳神経外科)

【否定的な意見理由】

  • 患者が殺到する(愛知県・麻酔科)
  • 患者が直接来院するため(京都府・外科)
  • 患者さんが押し寄せる(兵庫県・神経内科)
  • 風評被害など人々の過剰反応が怖すぎる(山形県・アレルギー科)
  • 風評被害もありうる(東京都・内科)
  • 医療機関ごとの希望でよいと思うから(大阪府・精神科)
    他、多数の意見あり

2. 6割が患者にワクチンを「勧める」とする一方、安全性や副作用を懸念する声も

図3で示したように、医療現場で困っていることの第1位は「確実な治療薬やワクチンがないこと」でした。各国で新型コロナウイルスのワクチン開発が急ピッチで進められていますが、ワクチンが完成した場合にどれくらい患者に勧めるかを聞きました。

「全ての患者さんに勧めるだろう」(21%)、「高リスクの患者さんには勧めるだろう」(40%)と、両者を合わせ6割が「勧めるだろう」と回答しています。検査・治療をともに実施している医療機関では「勧めるだろう」計の割合がより高く、7割となっています。(図7)

勧める理由としては「死亡率が高い」「重症化を防げる」など、勧めない理由では「安全性が不明」「副作用がある」などの声がありました。(*8)

「 新型コロナウイルスワクチン接種推奨意向」を示すグラフ

図7. ワクチン接種推奨意向

<*8. ワクチン接種推奨意向理由(自由回答)>
【勧める理由】

  • 高齢者が多い為(全ての患者さんに勧める/岡山県・内科)
  • クラスターを形成されては経営ができない(全ての患者さんに勧める/山口県・内科)
  • やはり死亡率が高いから(高リスクの患者さんに勧める/奈良県・内科)
  • 70歳代以上は結構死亡率が高いので(高リスクの患者さんに勧める/岐阜県・内科)
  • 重症化を防げるから(高リスクの患者さんに勧める/京都府・糖尿病内科(代謝内科))
  • 肺炎リスクが抑制できるかも(高リスクの患者さんに勧める/鹿児島県・内科)

【勧めない/どちらともいえない理由】

  • 副作用があるから(まったく勧めない/東京都・内科)
  • 安全性が不明(あまり勧めない/福島県・内科)
  • 安全性が不明(どちらともいえない/大阪府・内科)
  • 詳しい情報がないので(どちらともいえない/宮城県・整形外科)
  • 打ちたい人は打てばよい。当院では対応しない(どちらともいえない/茨城県・内科)
    他、多数の意見あり

3. 医療スタッフの半数以上に、移動や旅行の行動制限あり

9、10月は感染拡大がやや落ち着きを見せ、人の移動や外出が増加しました。長期にわたり最前線で医療を支え続ける医療スタッフにこそ休息や気分転換が必要と言えますが、実際には勤務先から移動や外出が制限されていることもあるようです。勤務先で制限されていることとして、4割程が「海外への渡航」「外食や会合」を挙げ、「制限されているものはない」は45%に留まります。一方、自主的に控えていることについては、医療機関種別に関わらず、いずれの項目も半数程度かそれ以上が控えているとしていました。エッセンシャルワーカーとしての高い意識の表れと思われます。(図9)

急速な感染再拡大のなか医療スタッフの疲弊が高まり続ければ、医療崩壊につながりかねません。医療機関の支援に加えて、医療スタッフへの直接的な支援も必要ではないでしょうか。

Covid-19流行のもと「勤務先で制限されていることと自主的に控えていること」を示すグラフ

図9. 勤務先で制限されていること、自主的に控えていること(各複数回答)

新型コロナウイルス感染症に対する当社の取組み

当社が運営する医療機関検索サイト「病院なび」( https://byoinnavi.jp/ )は、身体に不調を抱え受診を希望する患者さんを中心に月間ユーザー1,500万人以上、年間換算では日本の総人口を超える方にご利用を頂いています。そのなかには新型コロナウイルスへの感染が疑われたり、不安を感じておられる患者さんのご利用も多くあります。当社では、医療崩壊を未然に防ぎ、また患者さんを二次感染などから守るべく各フェーズで次のような取組みを行っています。

これらのサービスは、すべて無料で利用することが出来ます。

● 医療機関を探す:「病院なび」のサイト内に、厚労省をはじめとする公的機関の窓口や情報をまとめた「新型コロナウイルスに関する問い合わせ窓口とよくある質問」を開設。オンライン診療が可能な医療機関も掲載しています。

● 症状を調べる:当社が運営する遠隔医療相談サービスに寄せられた匿名の相談を掲載している「医療Q&Aなび」( https://eknavi.com/ )では、新型コロナウイルスに特化した約3,000件近い相談事例を掲載した特集ページを設置、自分に似た症状から必要な対処や受診の必要性などを知ることが出来ます。

● 医師に相談する:受診の必要性など、ご自身で判断に困る場合には、必要に応じて、直接医師に遠隔から相談できる「病院なび医療相談サービスβ版」( https://byoinnavi.drsquare.jp/ )も提供しています。

適切な医療を受けるために

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