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第8回新型コロナウイルス感染症に関する調査 ~ 医師のワクチン接種意向が大きく変化、 患者への推奨も増え、診療・医療体制の裾野ひろがる ~

2021年3月17日 公開

2020年3月以来、自社の協力医師会員を対象に新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査を継続的に実施して参りました。この度、8回目となる調査を実施し、その結果をまとめましたのでお知らせいたします。

2020年1月に国内初の感染者が確認されてから1年以上が経過しましたが、東京都をはじめとする4都県では緊急事態宣言も延長されるなど、未だ出口が見えない状況にあります。そうしたなか、「切り札」とも言われる新型コロナウイルスの「ワクチン」接種が医療従事者から開始されました。当調査では、その「ワクチン」に対する接種意向の変化や、検査・診療の状況、今夏に予定されている東京オリンピックの開催条件など、日々実際に医療を提供する立場にある医師555名から回答を得ました。

調査目的

2020年3月以降、8回にわたって実施しているトラッキング調査の内、今回の2月調査を2020年6月、8月、10月、12月実施の調査結果と比較するかたちで、診療現場にいる医師の実感を掴み、医療機関の対応状況、医師の意識の変化を見る。

調査概要

当社サービスにご協力をいただく医師とのコミュニケーションサービス"Doctors Square"登録会員医師で、2020年3月の第1回アンケートに回答のあった816名を対象に実施しました。

  1. 調査対象
    Doctors Square登録会員医師のうち、2020年3月第1回アンケート調査に参加した方
  2. 調査方法
    インターネットアンケート
  3. 調査期間
    2021年2月24日(水)~3月2日(火)
  4. 有効回答者数
    555名(対配信数:68.0%)
  5. 配信対象者の属性
    全国の病院、診療所の勤務医及び開業医
  6. 主な調査内容
    • 新型コロナウイルスワクチンの接種意向、患者への推奨意向
    • 新型コロナウイルス患者診察にともなう追加業務
    • 不足している情報(自由回答)
    • 来年度のスタッフ新規採用予定
    • 東京オリンピックの開催について
    • 患者さんや家族からのねぎらいの言葉(自由回答)
    • (継続項目)感染疑いのある患者の診察・検査状況/来院患者数の変化/医療スタッフの充足/医療スタッフの疲弊度/医療現場で困っていること など

調査概要

  • 開始されたワクチン接種。医師のワクチン接種意向は9割、患者への推奨も8割超
  • 「診療・検査医療機関」指定済が半数。医療体制の裾野ひろがり、追加業務は多岐にわたる
  • 東京オリンピックについて医師の7割超が「開催は難しいと思う」と回答

詳しくは、下記及び調査結果の詳細をご覧ください。

第8回調査結果(2021年2月実施)

※過去の調査結果

調査結果の詳細

1. 開始されたワクチン接種 現場医師が考える課題は?

新型コロナウイルス感染症により生活が制限されるようになって約1年が経過しました。いつまで続くのか、未だ見通せない状況にありますが、以前の生活に戻るために必要なことを聞いてみました。(図1)

最も多く挙がったのは、国内でも接種が始まったワクチンを「誰もが接種可能になること」でした(58%)。次いで、「集団免疫状態になること」が13ポイント増加し57%。さらに「効果の高い治療薬が(開発)承認されること」(56%)を含めた3項目が、過半数から選択されました。ワクチンや治療薬で対処できることが不可欠のようです。長期化するなか「以前の生活には戻れない」と考える医師は微増傾向で、今回の調査では8%でした。

Covid-19流行のもと「感染拡大以前の生活に戻るために必要なこと」を示すグラフ)

図1.感染拡大以前の生活に戻るために必要なこと(複数回答)

ワクチンについては、開発期間の短さから副反応などを懸念する声も聞かれます。国内でも接種が始まったワクチンについて、医師はどのように評価しているのでしょうか。

医師自身のワクチン接種意向(図2)は、国内外ともにまだワクチン接種が始まっていなかった昨年10月時点では「接種するだろう」(「接種するだろう」、「まあ接種するだろう」の計)が6割弱に留まっていました。今回の調査では既に接種済みと合わせると9割に達しています。

そして、患者へのワクチン接種推奨意向(図3)も、「勧めるだろう」(「全ての人に」、「高リスクの人に」の計)が10月61%→2月83%と20ポイント以上増加。10月には「全ての人に」(21%)よりも「高リスクの人には」(40%)が多数派でしたが、今回は「全ての人に」(54%)>「高リスクの人には」(29%)と逆転し、全ての人にワクチン接種を勧めるが多数派になっています。

Covid-19流行のもと「自身のワクチン接種意向」を示すグラフ

図2.自身のワクチン接種意向

Covid-19流行のもと「患者へのワクチン接種推奨意向」を示すグラフ

図3.患者へのワクチン接種推奨意向

大きな期待の中で開始されたワクチン接種ですが、そこに課題はないのでしょうか。患者を診る上で不足している情報を自由回答で尋ねたところ、ワクチンに関する「情報」が不足しているとの声も多く聞かれました。(リスト1)

具体的には、「スケジュール」や「ロードマップ」に関する情報、「1回だけでも良いか否か」「日本人のワクチン有効性」「副反応」などについての情報が不足しているようです。また、ワクチンについて広く報道されているためか、「(患者から)ワクチンに対しての質問が多いが、具体案が決まっておらず答えようがない」、「ワクチンに関する情報をマスコミ報道より早くほしい」などの声もあがりました。

ワクチン以外では、「感染する可能性のある行動について(患者が)話してくれない」「検査必要者の明らかな定義がない」「地域の対応可能医療機関の情報」などが挙げられ、治療や検査、医療機関連携についても不足している情報があるようです。

< リスト1.患者を診る上で不足している情報(自由回答、抜粋) >

  • ワクチン接種のスケジュール(富山・呼吸器内科)
  • ワクチン接種のロードマップ(東京・心臓血管外科(循環器外科))
  • ワクチン実施の見込み、計画。いつ、どこで打つのか。現状不明(滋賀・神経内科)
  • 今は、ワクチンに対しての質問が多い。が、具体案が決まっておらず答えようがない(愛知・内科)
  • ワクチンに関する情報をマスコミ報道より早くほしい(福岡・内科)
  • ワクチン接種の有効性、特に1回だけでも良いか否か(埼玉・小児科)
  • 日本人のワクチン有効性(千葉・脳神経外科)
  • ワクチンの副反応。日本人〔における〕(佐賀・内科)
  • 感染者の人数の報告だけでなく、どういった場所でどのような感染様式だったか具体的に(広島・内科)
  • 感染する可能性のある行動について、話してくれない(大阪・整形外科)
  • 治療について、具体的な指針がほしい(静岡・麻酔科)(千葉・糖尿病内科(代謝内科))
  • 検査必要者の明らかな定義がない(富山・内科)
  • 地域の対応可能医療機関の情報(千葉・精神科)
  • コロナ対応病院の連携の情報。院内の対応における連携(岡山・小児科)
  • 入院決定や入院先の決定など不透明なことが多い(青森・泌尿器科)

2.「診療・検査医療機関」指定済が半数。医療体制の裾野ひろがり、追加業務は多岐にわたる

国は、昨年9月に「診療・検査医療機関」の指定を開始。

「医療機関が発熱患者等専用の診察室などを設け、発熱患者等を受入れる場合に、その体制確保に要する経費を支援し、インフルエンザ流行期でも十分に発熱患者等に対応できる体制を各地域で確保(厚労省通達より一部抜粋)」する仕組みを準備してきました。

これは実質、新型コロナウイルスの感染拡大時に向けた医療提供体制の確保が狙いです。

医師に勤務先の医療機関がこの「診療・検査医療機関」の指定を受けているか聞いたところ、「すでに指定されている」は12月から微増し、回答者全体の約半数でした。当調査は、様々な領域の医師が回答しており、新型コロナウイルスの対応には適さない医療機関に勤める医師も含まれます。その点を考慮すると、約半数が既に指定されている事実からは、多くの医療機関が新型コロナウイルスに対して医療を提供する志があることが窺えます。指定済み又は申請中の医療機関のうち、実際に検査や治療を実施している割合は9割以上に達し、多くの医療機関が医療崩壊を防ぐために協力していたことが分かります。(図4)

Covid-19流行のもと「「診療・検査医療機関」としての申請状況」を示すグラフ)

図4.「診療・検査医療機関」としての申請状況

診療・検査医療機関として感染患者に対応するために、実際にはさまざまな院内感染対策が必要となります。院内感染対策が出来ていると思うか尋ねたところ、8月以降5割台で横ばいだった「出来ている」(「よく」、「まあ」の計)が増加し、はじめて6割を超えました。具体的な感染対策内容・方法が周知され、「診療・検査医療機関」の指定も相まって、新型コロナウイルスの患者さんを受け入れる医療機関側の体制の裾野は広がりつつあることが分かります。(図5)

Covid-19流行のもと「院内感染対策の対応状況」を示すグラフ)

図5.院内感染対策の対応状況

院内感染対策は、普段の業務に加えて様々な追加業務を必要とします。疑い患者を診察した医師に、医療スタッフにどのような追加業務があるかを聞きました。(図6)

最も多く挙げられたのは「院内の消毒」(67%)で、次いで「防護服の着脱や廃棄」「案内・誘導」「検温」「電話での応対」も過半数となっています。検査・治療とも実施している医師では、「発熱外来の開設」も過半数、「会議」も4割近くとなるなど、多岐にわたる追加業務負担がある様子が窺えます。

Covid-19流行のもと「新型コロナウイルス患者診察にともなう追加業務」を示すグラフ)

図6.新型コロナウイルス患者診察にともなう追加業務(複数回答)

3.東京オリンピックについて医師の7割超が「開催は難しいと思う」と回答

世界的に見ても、新型コロナウイルス感染は未だ収まっていません。今夏に延期された東京オリンピックの開催について医師はどのように考えているのでしょうか。

可否を尋ねたところ、「開催可能だと思う」は3割未満に留まり、7割超が「開催は難しいと思う」と回答しました。さらに、「開催は難しいと思う」回答者に、開催するために必要なことを複数回答で尋ねた質問では、上位3項目で新型コロナウイルスの「感染が収まること」が選択されています(「全世界」>「参加国」>「日本国内」の順)。検査や治療にあたっている医師では、「無観客」「選手や関係者以外の入国禁止」「医療従事者の十分な手配」も高めの傾向が見られました。(図7)

Covid-19流行のもと「東京オリンピックの開催について」を示すグラフ)

図7.東京オリンピックの開催について

新型コロナウイルス感染症に対する当社の取組み

すべては「適切な医療を受けるために」

当社が運営する医療機関検索サイト「病院なび」( https://byoinnavi.jp/ )は、身体に不調を抱え受診を希望する患者さんを中心にご利用頂いています。そのなかには新型コロナウイルスへの感染が疑われる、不安を感じておられる患者さんのご利用も多くあります。当社では、医療崩壊を未然に防ぎ、また患者さんを二次感染などから守るべく各フェーズで次のような取組みを行っています。

これらのサービスは、すべて無料で利用することが出来ます。

● 医療機関を探す:「病院なび」のサイト内に、厚労省をはじめとする公的機関の窓口や情報をまとめた「新型コロナウイルスに関する問い合わせ窓口とよくある質問」を開設。オンライン診療が可能な医療機関も掲載しています。

● 症状を調べる:当社が運営する遠隔医療相談サービスに寄せられた匿名の相談を掲載している「医療Q&Aなび」( https://eknavi.com/ )では、新型コロナウイルスに特化した約3,000件近い相談事例を掲載した特集ページを設置、自分に似た症状から必要な対処や受診の必要性などを知ることが出来ます。

● 医師に相談する:受診の必要性など、ご自身で判断に困る場合には、必要に応じて、直接医師に遠隔から相談できる「病院なび医療相談サービスβ版」( https://byoinnavi.drsquare.jp/ )も提供しています。

適切な医療を受けるために

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