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ぜんそく発作

2010年11月掲載

「ぜんそく(気管支ぜんそく)」で命を失わないために

ぜんそくは慢性の呼吸器疾患

ぜんそく

ぜんそくは気管や気管支といった気道の粘膜に慢性的に炎症がおき、発作などの症状が繰り返しおきる疾患です。小児気管支ぜんそくと成人気管支ぜんそくがありますが、基本的な症状は同じで、炎症により腫れて気道が狭くなり、狭い気道で無理に呼吸をするため「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」といった呼吸音(ぜん鳴)がします。さらに咳や痰が出たり、のどの筋肉が収縮して呼吸困難になり発作をおこしたりします。他には、動悸や胸・背の痛みと違和感を覚えることもあります。 発作は、季節の変わり目や明け方の時間帯といった、気候や気温が安定せず急に寒くなる時におきることが多く、特に今の時期は要注意です。また、健康な時は普通の人とまったく変わらないのに、症状が出始めると病状が急変するのが大きな特徴で、時として命を落とすことさえあります。

ぜんそくの死亡者数は、2004年には3,283人、2006年には2,778人となっており、吸入ステロイド薬の普及によって右肩下がりの数になっているものの、先進国では決して少ない方ではありません。さらに死亡者の多くが高齢者であることから(2004年には死亡者3,283人中成人は3,243人で、その90%近くが60歳以上)、高齢者数が増加している日本では軽視できないのが現状です。

厚生労働省の調べで、ぜんそく患者は2008年には88万8,000人となっています。慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺血栓、心不全などと似た症状を示すために、間違われたり、見落とされたりすることもしばしばあり、実際の患者数はもう少し多いという専門医もいます。ぜんそく特有の状態や気になる症状のある方は、専門医(※)に相談することをおすすめいたします。

※アレルギー相談センター TEL:03-5638-2123

http://www.immune.jp/allergy/consults/
(看護師・専門医が無料で相談にのってくれるほか、専門医療機関の紹介も行っています。受付時間などの詳細はホームページにてご確認ください。)

「悪化要因の回避」が治療の第一歩

ぜんそくは発生原因により、アレルギー性(アトピー型)・非アレルギー性(非アトピー型)の2つに大分できます。

アレルギー性(アトピー型)

アレルギー起因のもので、幼少期に多くみられます。ダニ・ハウスダスト・花粉・カビ・ペットなどの吸入性アレルゲンや、エビ・カニ・牛乳・ソバ・卵などの食物性アレルゲンによって引きおこされます。こまめな掃除や、アレルゲンの入っていない食生活を心掛けるなど、日常生活からアレルゲンを取り除くことで危険を回避できます。

非アレルギー性(非アトピー型)

アレルギー反応が明らかでないぜんそくで、中年以降の患者さんに多くみられます。長引く風邪や感染症から突然のぜんそく発症や、鎮痛解熱剤や感冒薬として使用するアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬が引き金となる「アスピリンぜんそく」や心拍数があがる活動が原因となる「運動誘発ぜんそく」、ストレスや大気汚染、食べ物に含まれる着色料や保存料が原因となる場合もあります。

また、どちらのぜんそくにも共通した悪化要因もいくつかあります。

アルコール

アルコール誘発ぜんそくと呼ばれ東洋人に多くみられます。アルコールを摂取した際に体内で発生する毒素(アセトアルデヒド)がきちんと分解・代謝されずにヒスタミンを放出させ、気道を収縮させることでぜんそくを引きおこします。

タバコ

タバコには多くの有害物質が含まれ、その中には気管支を刺激して炎症をおこしたり、咳や痰の量を増やしたりするものがあります。本人が吸わなくても受動喫煙(副流煙)により誘発されますので、周りの環境も大切です。

かぜやインフルエンザ

気道の炎症によりぜんそくの発作が出やすくなります。手洗いうがいを徹底し、インフルエンザはワクチン接種などで予防しましょう。

気象や温度の変化・季節の変わり目

朝晩の急な冷えこみで気道が敏感になることや、冷たい外気を急に吸い込むことにより発作がおこることがあります。

心身のストレス

ストレスで緊張感が高まり交感神経が活発になると気道が広がりますが、反対に緊張感がほぐれた時には副交感神経が優位になって、気道が狭くなり、ぜんそくを誘発します。また感情の高ぶりによる過呼吸がぜんそくの引き金ともなります。これらの悪化要因を日常生活から取り除くことが、ぜんそく治療の第一歩となります。

ぜんそく治療のゴールは、発作がなく、旅行や運動などができるようになり、普通に夜は眠れて、健常者と同様の生活が送れるようになること。そのためには、これまでお話しした「悪化要因の回避」のほかに「生活習慣の見直し」「薬物療法」が重要な3つの柱となります。

ピークフローメーターとぜんそく日誌で「生活習慣の見直し」を

ぜんそくは、医師がいない普段の生活の中でおこることが多いため、病気の管理と治療にはピークフローメーターとぜんそく日誌をつけることが大切です。

ピークフローメーター

吐き出した呼気によって気道のつまり具合を計る器械です。 客観的に体調の良し悪しをみることができるため、自覚症状が少ない患者さんにも有効です。 薬を投与するタイミングを知ることで発作の予防や薬の効果測定に役立ちます。

ぜんそく日誌

ピークフローメーターの値や発作の有無、睡眠状態を含む日常の様子、薬の使用状況、気象情報などを記入することで、発作のタイミングをつかむことができます。 主治医はこれを元に生活指導や投薬方針の参考にしますので、受診時には必ず持参しましょう。

治療のメインは「薬物療法」

「薬物療法」では「発作をおこさない(予防)」「発作を鎮める(対処)」の2点にねらいを絞って行ないます。
慢性的な症状を改善する長期管理薬(コントローラー)と緊急時に対応した発作治療薬(リリーバー)を用いて、適切なタイミングで投与し、ぜんそくをコントロールします。気管支の拡張を促進し炎症を抑える薬をいくつか組み合わせ、発作を鎮めるという一過性の治療だけでなく、慢性化した気道の炎症を鎮め、発作を予防し、QOLの向上に取り組んでいきます。いずれの薬も副作用はありますが命を救う大切な薬です。自己判断で服用を中止せず、体の不調などを感じたら必ず医師に相談しましょう。
また、ぜんそくは「予防」が非常に重要。ぜんそくの発作は急激に悪化して死に至ることもあります。発作の予兆を感じたら、我慢せずに、早めに手持ちの薬で発作を予防しましょう。

治療は主治医と二人三脚で!

医師

治療には、この3本柱に加え、呼吸法・排痰法・運動療法といった理学療法があり、日頃から医師や理学療法士の指導に基づき、訓練しておくことも大切です。
ぜんそくの完治までは長い期間を必要とし、前向きにじっくり取り組んでいくことで、多くの方々がぜんそくの症状が無く肺の機能も正常化した普通の日常生活を送っています。
生活に即した治療が行われるため、医師との信頼関係が何より大切だということは言うまでもありません。

また、ぜんそくが起きたときの対応は、発作の程度や成人・小児とで異なりますので、前もって主治医に確認しておくと安心です。
子どもの場合には、保護者がいない時に発作がおきたらどうするか子どもとよく話あっておくことや、学校の先生方と連携をとっておくことも大切です。
急な発作に備えて、夜間・休日に受診できる家の近くの医療機関も探しておきましょう。

ぜんそく発作で気になる症状がある場合は、近くの病院に相談しましょう

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