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1か月以上前から身体が冷える症状がある 原因は?受診はするべき?

公開日: 2024-11-18
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1か月以上前からの「身体が冷える」症状について寄せられた相談から、原因や何科を受診すべきかなど、医師の回答をご紹介します。

1か月以上前から身体が冷える症状がある…原因は?

寄せられた質問から多く疑われた原因には、以下のような疾患などがありました。

疑われる疾患など

  • うつ病/うつ状態
  • 不安障害
  • 自律神経失調症
など
質問には、「身体の冷え」に加えて「疲れやすい」「だるさ・倦怠感」の症状があるケースが2割前後ありました。

受診は必要?

医師の回答のうち、約9割で「最寄りの医療機関での受診」が推奨されました。

受診を推奨される診療科として多くあがったのは、以下の診療科でした。

推奨される診療科

以下からは、実際にあった質問と医師からの回答を紹介します。

手足の冷え 温めないとしびれて痛くなる

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冬になって冷えると手足、特に手が冷たくなって温める時間がないとしびれて痛くなる。体温を測るとそれほど低くないが、とにかく手足が冷たい。夜も冷たくてなかなか寝つきがよくない。

最寄りの診療所・クリニックの「内科」受診を推奨します。

内科医師の回答内科医師の回答 のアイコン

身長163cm/体重49kgと、だいぶやせ型の方ですし、もともと冷え性なのかもしれませんね。食欲はあって、食べられているかもしれませんが、手袋や靴下、ホッカイロに湯たんぽ、電気毛布など、保温に努めても一向に手足の冷えが改善せず、夜間も寝つきが悪いほどなら、例えば当帰芍薬散などの漢方薬をドラッグストアの薬剤師さんに相談して試してもよいかもしれません。あるいは、お身体の状態に合わせて、漢方処方の得意な内科クリニックなどを受診されてもよいと思います。

また、冷え性の方向きのショウガなどを用いた薬膳レシピなども検索すると多数出てきますし、ぜひ室内でも構いませんから、身体を動かして血行を促すように運動やストレッチ、マッサージなどもしてみましょう。

こうした対処でも改善がないなら、甲状腺ホルモン異常などが背景にあるかもしれませんので、念のために、お近くの内科クリニックなどを受診されてはいかがかと思います。

車酔いのようなめまいと手足の冷え

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車酔いのようなめまいが2月下旬からおきている。特に、仕事がある日の午後くらいからは吐き気が出てきて、帰りの電車に乗ることが難しい日もある。吐き気が出るほどのときは、同時に極端に手足が冷える(痛みを感じるほどに冷える)。

心療内科で相談しているが、症状が慢性化しているのと、心因性だけでなく身体的な原因もないか不安に思い始めた。次回の心療内科受診まで1週間ほど間があるので、早めの受診の必要性などを含めて相談したい。

最寄りの診療所・クリニックの「内科」または「心療内科」受診を推奨します。

脳神経外科医師の回答脳神経外科医師の回答 のアイコン

貧血や低血圧、自律神経失調症、内耳性のめまい、慢性疲労症候群などがあげられます。まずは、内科で血液検査(甲状腺ホルモンなどを含む)や心電図、胸部レントゲン写真など、ひと通りの検査をしてもらうと良いでしょう。まったく異常がなければ、改めて心療内科でご相談されるとよいと思います。

最寄りの診療所・クリニックの「耳鼻いんこう科」受診を推奨します。

神経内科医師の回答神経内科医師の回答 のアイコン

耳由来のめまいかもしれません。三半規管の機能低下により、常に揺れているようなめまいが起きることがあります。めまい自体はありふれた症状ですので、特に緊急性はないです。

しかし、1か月弱症状がくすぶっているようですし、一度近所の耳鼻科(耳鼻いんこう科)クリニックを受診するとよいですよ。鼓膜の確認や聴力の確認、平衡機能の確認など行ったうえで、どのようなタイプのめまい症かの判断になると思います。抗めまい薬の定期内服など有効かもしれません。

2か月~3か月に1回起こる 立ちくらみ 血圧・酸素濃度低下 手足の冷え

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突然の立ちくらみ。血圧が下がり、酸素濃度の低下もみられる。冷や汗をかく、手足の冷えの症状がある。しばらく横になると治る。一時的なものであるが、2か月~3か月に1回起こる。

最寄りの病院の「循環器内科」または「心療内科」「精神科」受診を推奨します。

内科医師①の回答内科医師①の回答 のアイコン

自律神経失調症や起立性低血圧を疑います。循環器内科専門医と精神科専門医による両面の診察をうけ、適切な処方によって改善が期待できると思います。

平常通り(様子を見る)

内科医師②の回答内科医師②の回答 のアイコン

記載されています状況から推察をしますと、立ち上がったときに重力で血液が下半身に集中するため、脳にとっての血液不足となりめまいや動悸・息切れなどが出現するという可能性を疑います。考えられる病名については、起立性低血圧(特にもともと血圧が低めの人に起きやすい)の可能性が極めて高いと思われます。

受診の必要性は高いとは言えません。おそらく後遺症を残すものではなく、命にかかわるものでもないでしょう。そのため、病院受診をしないで経過観察をされることがよいと思います。受診の必要性については、内科的な疾患を除外しておくことには意味がありますので、原因をはっきりさせるかどうかだと思います。診療科については、内科あるいは循環器内科が望ましいです。

    最寄りの診療所・クリニックの「循環器内科」受診を推奨します。

    脳神経外科医師の回答脳神経外科医師の回答 のアイコン

    起立性調節障害など、自律神経の障害によるものと思われます。貧血や、もともと低血圧はないですか。まずは循環器内科で診てもらうとよいと思います。

    末端冷え性で漢方薬を服用したい

    20代・女性20代・女性 のアイコン

    もともと代謝が悪く立ちくらみをしやすい体質です。冷え性で、特に冬は末端が冷えて夜中に目覚めてしまいます。冷えに効く漢方薬などを服用したいのですが、市販薬を買うべきか、内科に診療してもらうべきか、分からずご相談いたしました。

    市販薬を買う場合、どのお薬がよいのでしょうか。なお現在、生理不順のため婦人科で処方箋を出してもらっています。

    最寄りの診療所・クリニック または 病院の「内科」または「女性内科」受診を推奨します。

    内科医師の回答内科医師の回答 のアイコン

    漢方専門医で検索されると、ご自分の体質に適したエキス製剤を、保険適応で、処方いただけるので、薬局で購入するよりも、コスパがよいですし、またご自分に合わない場合には、ほかの製剤に変更することも容易と思います。

    市販のものであると、少量試すことは難しく、自己判断で、購入しないといけないと思います。消化器の症状や顔色、舌の状態、痩せているなどチェック項目が多いですので、専門医での治療のほうがよいと思います。

    胸の痛み 涙が止まらない 冷え性や体温・血圧の低下も うつ病の前兆?

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    今年で社会人2年目になります。仕事のやりがいのなさと、先の見えない不安、仕事の環境、一緒に働く人へのストレスの大きさから、仕事中胸が痛く、食欲もなく、おなかを壊すことが多くなりました。また、最近何もないのに涙が止まらなくなることが多く、仕事中にも何度も涙が出そうになり、深呼吸しても自分の意思で止められません。

    今は眠れていますが、夜何度も起きてしまい、眠れなかったり、寝不足で気持ち悪いのに1回朝早く目が覚めたら眠れなかったりするときもあります。

    昨年から冷え性もひどくなり、夏でも冷房で寒くて震えるときがありました。体温と血圧も下がってしまいました。学生の頃は36.5度が平熱でしたが、社会人になってから冬の寒い日には35.0度まで下がることもありました。うつ病の前兆なのではないかと思い、相談させていただきました。

    最寄りの診療所・クリニックの「内分泌内科」または「心療内科」「精神科」受診を推奨します。

    精神科医師の回答精神科医師の回答 のアイコン

    お仕事のストレスから適応障害を生じ、うつ状態に移行しているものと思われますが、冷え症も出ている点から、ただのうつ状態だけではなく、もしかすると甲状腺機能低下症を発症しているのかもしれません。ストレスから発症することもあります。甲状腺は新陳代謝を助けるホルモンを出しますが、この機能が低下すると冷え症なども生じてしまい、うつ状態も生じやすくなります。

    一度、内分泌内科を受診してみて、血液検査で異常が見つかるようであれば、お薬による治療で冷え症については改善するかもしれませんし、気分の落ち込みも改善しやすくなるかもしれません。異常が見つからない場合は、心療内科や精神科にご相談いただくとよろしいかと思います。

    最寄りの診療所・クリニックの「精神科」または「心療内科」受診を推奨します。

    内科医師①の回答内科医師①の回答 のアイコン

    記載されています症状や状況から推察をさせていただきますと、これらの原因は精神的に病的な状態に落ち込んでいる可能性が極めて高いと思われます。考えられる病名は、パニック障害や、うつ病 あるいは うつ状態である可能性が強く疑われます。

    これに対して処置・対処法については、自分自身の頑張りや我慢によって改善する可能性は低く、むしろ逆に精神ストレスによって悪化してしまう可能性が高いと思われますので、改善のためには病院受診が唯一の方法だと思われます。そのため、病院受診の必要性は、極めて高いと思われます。精神科専門医によるカウンセリングならびに薬物療法を考慮していただくべきだと思いますので、お近くの精神科あるいは心療内科を受診されることを強くおすすめします。

    最寄りの診療所・クリニックの「心療内科」受診を推奨します。

    内科医師②の回答内科医師②の回答 のアイコン

    仕事のストレスから適応障害をきたし、さまざまな症状(うつ状態も含め)が出ている可能性が考えられます。長引けばうつ病になることもあり得ます。

    心療内科へ受診され、カウンセリングや必要に応じて薬物療法、心理療法、状況によって診断書のもと、しばらく仕事をお休みして環境調整を行い、元気になられたら、また診断書のもと産業医面談を受け、ご無理のない仕事を工夫し構築してもらうことが望まれます。