気胸 - 病院・医院・薬局情報

気胸とは、肺から空気が漏れて、肺を包む胸膜(肋膜)腔の中に空気が溜まることにより、肺がその空気に押されて小さくなる病気です。

気胸の分類

気胸は発症の原因によって、主に特発性自然気胸、続発性自然気胸、外傷性気胸、月経随伴性気胸の4つに大別できます。

◆ 特発性自然気胸
10代後半~30代に多く、やせて胸の薄い男性に多く発生します。明らかな理由や原因もなく、突然症状があらわれるのが特徴です。
◆ 続発性自然気胸
肺気腫や肺がんなどの肺に関わる病気が原因で発症します。高齢者に多くみられる疾患です。
◆ 外傷性気胸
交通事故や転落事故などの外傷が原因で起こります。
主な要因として「肋骨が折れて肺に刺さる」「鋭利なもので胸を刺される」「胸部の圧迫骨折」「暴行により肺が損傷を受ける」などがあります。
また、針治療や病院で針をさすような検査を受けたことが原因で起きてしまうこともあり、この場合は医原性気胸とも呼ばれています。
◆ 月経随伴性気胸
子宮内膜症が原因で発症する気胸です。
子宮内膜症が横隔膜に広がる、または、肺自体に子宮内膜症があらわれてしまうことで、肺に穴をあけてしまうことにより起こります。

どんな症状? - よくみられるのは「胸痛」と「息苦しさ」

最も多い症状は、「突然の胸の痛み」と「息を吸っても吸った感じがせずに、呼吸が苦しいような状態」があらわれます。

その他の症状として、

  • 背中の肩甲骨部分に痛みを感じる
  • 顔色が悪い
  • 肩や鎖骨の周辺に違和感
  • 「コンコン」と乾いた咳をする

などがあげられます。

ほとんどの場合、肺表面の穴からの空気の漏れがある程度の量になると空気の漏れは止まりますが、稀に空気が漏れ続けることがあり、胸膜腔の空気がどんどん増えて心臓や肺を強く圧迫します。

これを緊張性気胸といいますが、この状態になると

  • 高度の呼吸困難
  • チアノーゼ
  • ショック症状
  • 頻脈

などの症状があらわれます。

緊張性気胸の症状がみられたら、早急に受診して治療をおこなう必要があります。

気胸の治療方法

気胸の重症度により治療法が異なるため、どの程度肺が縮んでいるかを確認し、重症度を判断します。

軽度気胸
肺の一番上の部分が鎖骨の高さよりも上にある状態

中等度気胸
軽度と高度の中間程度

高度気胸
肺が完全にしぼんでしまっている、あるいはそれに近い状態

緊張性気胸
高度気胸がさらに悪化している状態

◆ 軽度気胸の治療法

肺表面にあいた穴が小さく軽度の気胸であれば、安静にして自然治癒する事を待ちます。漏れていた空気は、軽度であれば自然に血液の中に溶けて無くなっていきます。通常、1~2週間程度で治ります。
しかし、体力の低下した高齢者などの場合、軽度の気胸でも呼吸困難などの症状が出ることがあり、その場合は入院して空気を抜く治療を行います。

◆ 中等度、高度気胸の治療法

- 胸腔ドレナージ

基本的な治療法として、胸膜腔に溜まった空気を抜く「胸腔ドレナージ」を行います。脇から胸膜腔に針を入れ、胸膜腔内の空気を抜き、肺が膨らみやすくさせるという治療方法です。
この治療方法は何度も再発しやすいというデメリットがあり、再発を繰り返す場合には、手術が検討されます。

- 胸腔鏡手術

下記の場合には手術を検討します。

  • 自然気胸を何度も繰り返す
  • 胸腔ドレナージを行っても改善が見られない
  • 左右両側の気胸の場合

など

胸腔鏡下手術または開胸手術で、肺の病変部を切除した後、液体や空気を外に出すため胸腔ドレナージを行います。

◆ 緊張性気胸の治療法

緊張性気胸と診断された場合には、早急に胸腔ドレナージを行う必要があります。胸腔ドレナージが間に合わない場合には、胸に注射針を挿して緊急的に空気を抜く応急処置が行われます。
緊急処置を行うことで胸腔内の空気が排出され症状が安定した後、高度気胸と同じ治療が行われます。

自然気胸は再発のリスクが高い疾患

自然気胸は安静や胸腔ドレナージの保存的治療で治癒しても、約40%が再発してしまうという報告があります。
再発防止に絶対的な方法はありませんが、下記のことに気をつけてできるだけ再発しないよう努めましょう。

  • 過度な運動を避ける
  • 気圧の変化が激しいことを避ける(飛行機に乗る、スキューバダイビングをするなど)
  • 禁煙する
  • 規則正しい生活習慣を意識する

など

気胸の病院・医院・薬局情報

病院なびでは、気胸の治療/対応が可能な病院・クリニックの情報を掲載しています。

病院なびでは都道府県別/診療科目別に病院・医院・薬局を探せるほか、 予約ができる医療機関や、キーワード検索、あるいは市区町村別での検索も可能です。

気胸以外にも、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、内科、循環器内科などのクリニックも充実。

また、役立つ医療コラムなども掲載していますので、是非ご覧になってください。

関連キーワード: 整形外科 / 薬局 / 市民病院 / 大学病院 / かかりつけ