慢性膵炎 - 病院・医院・薬局情報

慢性膵炎とは、食物を消化する消化酵素(アミラーゼ・トリプシン・リパーゼなど)と血糖値の調節を行うホルモン(インスリン・グルカゴン)を分泌する臓器である膵臓に繰り返し炎症が起こり、次第に膵臓の細胞が破壊されて、膵臓全体が硬くなって萎縮していく病気です。

慢性膵炎は進行性の病気で、病気の進行状態により症状が異なります。また、慢性膵炎は膵癌の発癌リスクがあることが知られています。

慢性膵炎は男性に多い病気で、男性:女性の比率は4.6:1と男性が女性の4倍以上です。小児から高齢者まで全ての年齢で発病しますが、男女とも50歳代に発病する患者さんが多い病気です。飲酒は慢性膵炎の発病や進行と強い関係があると考えられています。飲酒が慢性膵炎発病の原因と考えられる患者さんは、慢性膵炎全体の約2/3を占めています。また、喫煙も慢性膵炎と強い関係があり、慢性膵炎患者さんの喫煙率は、一般人の約2倍です。慢性膵炎患者さんでは飲酒と喫煙の両方を行っている人が多く、お酒を断つことと禁煙が慢性膵炎に対する非常に重要な治療です。

《原因》

習慣的な飲酒が原因と考えられるようなアルコール性慢性膵炎患者の割合は、全体の2/3を占めていて、飲酒と慢性膵炎の関係は確実ですが、一方で大酒家のごく一部にしか慢性膵炎が発病しないことが分かっていて、飲酒だけでなく体質が発病に関係していると考えられています。
飲酒以外の稀な原因としては、膵損傷や高脂血症などが知られています。最近では、喫煙が慢性膵炎を発症させ、進行させるリスクであることがわかってきました。慢性膵炎の多くは飲酒・喫煙という生活習慣と深く関係していると考えられています。

《症状》

初期の慢性膵炎では、上腹部痛や腰背部痛などが主な症状で、その他、吐き気や嘔吐、腹部膨満感、腹部重圧感、全身倦怠感などの症状が出る場合があります。慢性膵炎が進行し、膵組織が破壊されると腹痛は一般に軽減、消失しますが、膵臓の働きが低下するために、下痢、脂肪便、体重減少、口渇・多尿、糖尿病などの症状が出現します。

約8割の患者さんが腹痛を訴えますが、特徴的なのは、痛みが食事の直ぐ後ではなく、数時間後(時には12~24時間後)にあらわれることで、暴飲暴食、特に脂っこい料理やアルコール摂取が引き金になります。

《治療法》

○生活習慣の改善
最も重要なことは、「飲酒を永続的にやめること」と、「禁煙」です。断酒の実現には、家族、社会の協力が必要です。 腹痛を繰り返す患者さんは、食事中に脂肪分を減らすことも重要です。また、1回の食事量を少なくし、1日に4~5回摂取する食事療法もあります。腹痛がない場合には、過剰な脂肪制限は栄養障害の原因となりますので、消化酵素薬の内服を行いながら1日40~60gの脂肪を摂取します。また、ストレスも慢性膵炎に悪影響を及ぼすため、ストレス・不安の解消などに務めることも大切です。

○薬物療法
腹痛に対しては鎮痙薬、鎮痛薬を内服します。腹痛の程度が比較的軽い場合には、消化酵素薬や蛋白分解酵素阻害薬の経口投与も有効となります。下痢や脂肪便に対しては高力価の消化酵素薬と胃酸分泌抑制薬の内服を行います。慢性膵炎が原因で発症した糖尿病に対しては、一般にインスリン注射を用いて血糖をコントロールします。

関連項目
Budd-Chiari症候群

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