肝炎ワクチン(A型/B型)を接種可能な病院 - 病院・医院・薬局情報

肝炎ワクチン

【 B型肝炎 】

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)が感染することによって起きる肝臓の病気です。
世界中では、約3億5,000万人が感染しているといわれ、そのうち日本では、約130~150万人(およそ100人に1人)が感染していると推定されています。

感染経路は?

B型肝炎は、主に、B型肝炎ウイルスに感染している人の血液や体液を介して感染します。

大別すると、出産時のB型肝炎ウイルス感染者の母親から子への母子感染(垂直感染)と、それ以外の感染(水平感染)とにわけられます。

◆ 垂直感染:母子感染

B型肝炎ウイルスに感染した母親の血液が、出産時に産道で赤ちゃんの体内に入ることにより感染が起こります。

◆ 水平感染

  • ウイルスに感染した患者さんとの性交渉
  • ウイルスに汚染された医療器具の使用による感染
  • 輸血

など

感染したらどんな症状がでるの?

B型肝炎は、感染した時期により、一過性感染と持続感染に分けられます。

◆ 一過性感染

青年期以降にB型肝炎ウイルスに感染した場合の多くは、一過性感染で終わります。
3~4割の人が急性肝炎を起こすことがありますが、残りの多くの感染者は、症状があらわれずにそのまま自然治癒します。
また、大部分の人ではウイルスが排除され、慢性化はしません。

急性肝炎を起こした場合には、感染してから1~6ヵ月の潜伏期間の後、下記のような症状があらわれます。

  • 全身倦怠感
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 褐色尿
  • 黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)

など

稀に、高度の肝機能不全と意識障害がみられる劇症肝炎を発症することがあり、その場合には死に至ることがあります。

また近年では、欧米型のウイルス(ジェノタイプA型)による急性肝炎が増加していて、その場合約1割の人が慢性肝炎に移行するとの報告があります。

◆ 持続感染

出産時の感染や、乳幼児期に感染した場合、免疫機能が未熟なためB型肝炎ウイルスを異物と認識することが難しく、また認識できても排除する能力が弱いためウイルスは肝細胞にすみつき、持続感染者=キャリア(HBVに感染しているが、肝炎の症状が無く健康な人)となります。

持続感染者が思春期から30歳頃になると免疫機能が発達するため、免疫細胞がウイルスを排除しようと肝細胞を攻撃し始めるため、肝炎を発症します。

多くの場合、肝炎の症状は軽く、肝障害が進行することは少ないといわれています。
この肝炎の症状は数年のうちに自然に治まって、健康な状態に戻りますが、ウイルスが身体から排除されないままHBVキャリアである状態が続きます。

また、持続感染者のうち約10~20%の人は慢性肝炎へと進行して、そのうち1~2%の人が肝硬変、肝がんを発症します。

B型肝炎予防には「B型肝炎ワクチン」

B型肝炎感染予防には、ワクチンが最も有効です。乳幼児期に3回接種を行った場合、ほぼすべての人がB型肝炎に対する免疫(HBs抗体)を獲得することができるといわれています。
また、獲得した免疫は約15年間持続することが確認されています。

ただし、ワクチンの効果は年齢と共に低下します。40歳を過ぎてからのワクチン接種により免疫を獲得できるのは約80%といわれています。

- 乳幼児を対象にB型肝炎ワクチンの定期接種制度を導入

日本では、2016年10月から、B型肝炎ワクチンの定期接種が導入されました。

具体的な接種時期は下記の通りです。

対象年齢:0歳児
接種回数:3回
接種時期:生後2ヵ月から接種可能
1回目の接種から27日を過ぎてから2回目を接種
1回目の接種から139日を経過した後に3回目の接種

その他、ワクチン接種が推奨される人は下記の通りで、健康保険の適用になります。

◆ 持続感染者から生まれる赤ちゃん

持続感染している母親からの母子感染を防ぐために、出生後できるだけ早い時期にHBV免疫グロブリンの投与とHBワクチン接種が行われています。さらに、生後2ヵ月と6ヵ月に追加接種を行います。

◆ B型肝炎感染リスクの高い人:持続感染者と同居する家族、医療従事者、警察官、消防士など

3回の接種を行います。
1回目接種後、1か月後に2回目の接種、2回目の接種から6カ月後に3回目の接種

【 A型肝炎 】

A型肝炎はA型肝炎ウイルス(HAV)に感染することで、ウイルスが主に肝臓で増殖し、肝炎を起こす病気です。患者数は年間に約100人~300人という報告があります。
多くの場合、一時的な感染で慢性化することはありません。

感染経路は? - 経口感染

A型肝炎のほとんどが、

  • 感染した人の便で汚染された水や野菜、果物、魚介類などが口に入ることによる感染
  • ウイルスが付着した手で口に触れることによる感染

の経口感染によるものです。
また、性的接触による感染(糞口感染)もあります。

現在、日本で確認されているA型肝炎患者のほとんどは、海外渡航(特にフィリピン、インド、中国などアジア諸国)による感染です。

これは

  • 上下水道の整備されていないため衛生状態が悪いこと
  • 調理する際の衛生管理が日本のように徹底されていないこと

などが原因と考えられています。

感染したらどんな症状がでるの?

約2~7週間の潜伏期間の後、

  • 発熱
  • 全身倦怠感
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢

などの症状があらわれます。

また上記の症状がでてから1週間ほど後、肝機能低下による黄疸があらわれます。

ほとんどの場合、症状は軽く、適切に治療を行えば約1~2ヵ月で完治します。

ただし、稀に劇症肝炎に進行して死に至る場合があります。

A型肝炎の治療法

A型肝炎に対する特別な治療方法はなく、基本的には症状に応じた対症療法が行われます。
食欲がなかったり、嘔吐、下痢などの症状がある時には点滴を行います。
また、黄疸があったり血液検査の数値が高い場合には、入院のうえ安静にして肝臓の回復を促します。

A型肝炎予防の3つのポイント

患者さんの周辺や衛生状態の悪い海外では、感染リスクが高いため特に注意が必要です。
上下水道が整備されていないなど衛生状態のよくない地域に渡航する前には、ワクチン接種が推奨されています。

A型肝炎を予防するためのポイント

◆ 渡航前に「A型肝炎ワクチン」を接種する

衛生状況がよくない地域※に渡航する際には、A型肝炎ワクチン接種による予防がもっとも有効です。3回の接種で、ほぼ100%免疫ができて、その効果は約5年間続きます。
2013年3月から16歳未満への接種も承認されています。

※中国、インド、東南アジア諸国、中東諸国、南アフリカ諸国、南米諸国、カリブ海諸国など

≪推奨される接種方法≫

3回の接種が抗体をつくるために最も有効です。

  • 1回目の接種から2~4週間後に2回目を接種
  • 2回目の接種から6ヶ月後に3回目を追加接種

◆ 食事前には、丁寧に手を洗う

トイレの後や食事の前は、石鹸と流水で丁寧な手洗いを徹底しましょう。

◆ 飲食物は、必ず加熱する

海外では、飲料水はミネラルウォーターか、煮沸した水を使いましょう。
また、氷、アイス、生の魚介類(特にカキ、ホタテなどの二枚貝)、生肉、生野菜、果物(特にカットフルーツ)にA型肝炎ウイルスが付着している可能性があるため、摂取するのは控えたほうがよいでしょう。
海外ではできるだけ食べ物は、加熱調理してあるものだけを口にするのが安心です。

関連項目
小児科
内科

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