臍帯ヘルニア - 病院・医院・薬局情報

臍帯(さいたい)ヘルニアとは、生まれ付き欠損している、へその部分の腹壁から、腸などの腹腔内臓器が体の外に脱出した状態をいいます。発症頻度は5000人に1人程度ですが、半数以上の症例で染色体異常、消化管、心血管、泌尿生殖器、中枢神経系などの重い奇形を合併しています。

臍帯ヘルニアは、腹壁にできた穴の場所によって臍上部型、臍部型、臍下部型の3つに分けられます。最も多いのは臍部型で、他の型と比較すると奇形の合併は少ないものの、穴が5センチ以上と大きい場合は腸だけでなく肝臓も出ていることがあります。

臍帯ヘルニアの原因

臍帯ヘルニアの原因については確定的な説はまだありませんが、胎生早期の3~4週の腹壁形成障害(腹壁形成不全説)と、胎生8週ころの中腸の腹腔内への還納障害(腹腔内還納不全説)の有力とされている説が2つあります。

≪腹壁形成不全説≫
正常な発育では、胎生3~4週頃に腹壁が形成されることになります。しかし、何らかの理由によって腹壁の形成に障害があり、完全に閉鎖されなかった場合に臍帯ヘルニアが引き起こされるのではないかという説です。臓器が大きく飛び出ているような臍帯ヘルニアはこちらの原因だと考えられています。
≪腸管腹腔内還納不全説≫
胎生8~10週頃になると、へその緒の中にあった腸管が腹腔内に戻ることになります。ところが、これが完全に戻りきれないまま成長が進んでしまうと、臍帯ヘルニアが引き起こされるのではないかという説です。こちらは小さめの臍帯ヘルニアの原因だとされています。

臍帯ヘルニアの治療

出生前診断で臍帯ヘルニアが疑われた場合は、新生児科と小児外科の専門医がそろった医療機関での出産が望まれます。出生後に診断された場合は、同様の医療機関への緊急搬送が必要です。

臍帯ヘルニアの治療では、脱出している臓器を腹腔内に戻し、腹壁の穴を皮膚で覆う手術を行います。
生まれ付き心臓の疾患などの重い奇形の合併があり、全身状態が悪い場合は、生まれてすぐに手術をすることが危険なため、ヘルニア嚢を特殊な液で消毒しながら皮膚のように硬く強くなるのと、1歳を過ぎて体が大きくなるのを待って、腹壁を閉める根治手術を行います。

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