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水ぼうそう(水痘)

2011年10月掲載

冬から春にかけて流行する感染症

なじみ深いが、実はあまりよく知られていない病気

水ぼうそう

水ぼうそうは「水痘(すいとう)」とも呼ばれ、昔から子どもになじみ深い病気です。「一度かかったら二度とかからない」ことはよく知られていますが、これは水ぼうそうのウイルスに対する免疫を獲得するために、二度は水ぼうそうにかかることがないのです。

しかし、水ぼうそうが治ってもウイルス自体が消えてしまうわけではありません。体の中に潜んでいるため、何かの拍子にウイルスが大暴れすることもあります。たいていの人が一度はかかっている水ぼうそうですが、このようなことはあまり知られておらず、認知されていない点も多い病気です。

冬~春に流行することが多く、これからがまさに流行を迎える時期ですので、この機会によく知っておきましょう。

感染のピークは1~2歳で、10歳までに感染する人がほとんど

水ぼうそうは、水痘帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus : VZV)の感染によって引き起こされる急性の病気です。水痘帯状疱疹ウイルスはヘルペスウイルスの一種ですが、その中で、唯一ワクチンによる予防が可能なウイルスです。

感染力が極めて強く、飛沫感染・空気感染・接触感染によって広まります。幼児期~学童期の前半に感染することが多く、一人の園児からあっという間に感染が広まり、幼稚園や保育園で流行することが多々あります。

近年、患者はさらに低年齢化の傾向があり、感染のピークは1~2歳ともいわれています。たいてい10歳までに感染し、成人では90~95%が感染して免疫を持っています。

かゆみの強い発疹が1週間にわたってでる

発疹

感染後10~21日間の潜伏期間を経て、発熱・倦怠感・発疹といった症状が現れます。発疹は、かゆみが非常に強いのが特徴で、胴体と顔面を中心に全身にでます。最初は赤い斑点だったのが水疱となり、2、3日でかさぶたになります。発疹は一度にでるのではなく、時間を追って次々とでるため、数日の間はこれらの状態が混在しますが、1週間程度でおさまります。

感染力が強いだけでなく、発疹がでる1~2日前からかさぶたになるまで、常に感染力を維持し続けるため、この間、常に周囲への配慮と注意が必要です。

通常、子どもがかかった場合には重症化することはあまりないのですが、慢性的な皮膚の炎症疾患があったり、ステロイド投与での治療を受けていたり、免疫不全や免疫異常が考えられる慢性疾患が持病としてある場合には重症化することもあります。

また、家庭内での感染率も高く、患者以外の家族が水ぼうそうにかかったことがなければ、ほぼ間違いなく感染します。兄弟間での感染の場合、先にかかった子どもが発症してから2週間程度で発症しますが、この場合、あとから感染した子どもの方が重症化する傾向があり、注意が必要です。

まれに、二次感染による皮膚の細菌感染症、髄膜炎、小脳失調症、肺炎などの合併症を招くこともあり、あなどらずに様子を見守ることが大切です。

大人になって発症した場合、重症化することが多い

大人になってから発症すると重症化することが多く、中でも妊娠している女性の場合は本人の症状が重い上に、時期によっては胎児に影響がでることもあり、特に注意が必要です。幼少期に感染しなかった場合は、予めワクチンで予防接種を行うという選択肢もあります※1

また、合併症ではありませんが、水ぼうそうを招くVZVは治ったあとも私たちの体から消えてなくなることはありません。神経節※2に潜み、数十年後に、加齢や免疫の低下などをきっかけにウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を引き起こすことがあります。つまり水ぼうそうにかかった経験のある人なら誰でも、帯状疱疹を発症する可能性があるわけです。この帯状疱疹については、次回のコラムで詳しくご説明します。

※1ただし、妊婦は、水痘ワクチンを接種することができません。

※2神経節:脳神経、背骨近くにある神経細胞のかたまり。

治療には抗ヘルペスウイルス薬が使われる

前述のように、水ぼうそうはワクチン接種によって予防することが可能です。生後12ヶ月を過ぎれば予防接種を受けることができます。定期接種ではなく任意接種ですので、かかりつけ医などに相談してみると良いでしょう。

また、かかった際には、水ぼうそうには有効な薬がありますので、早めに医療機関を受診しましょう。治療には抗ヘルペスウイルス薬が用いられます。発症の初期に投与すると治りを早めることができるので、より効果的です。

病気の急性期に、解熱などのためにアスピリンを服用すると、ライ症候群※3を起こすこともありますので、自己判断で薬を服用するのは危険です。水ぼうそうは、わかりやすい症状が特徴的にみられますので、思い当たる症状がみられた場合には、早急に医療機関での治療を受けることが、何よりも大切だといえます。

※3ライ症候群:原因は不明ですが、水ぼうそうやインフルエンザに感染後、特にアスピリンを服用した子どもに、脳と肝臓の重篤な障害がみられる病気です。初期には嘔吐や無気力・昏睡状態・興奮や錯乱状態といった症状がみられます。死亡率が高い病気ですので、異変がみられた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

登校・登園は医師の指示に従って!

医師の指示

水ぼうそうにかかっている間、日常では以下のことに気を付けましょう。

(1)かゆみのケア
水ぼうそうの発疹は、かゆみが強いのが特徴です。お子さんはどうしてもかいてしまうのですが、かくことによって患部から細菌感染を起こすことがあります。お子さんのツメを短く切り、手を清潔にしておくことが大切です。かゆみを少しでも感じにくくするために、室温を少し低めに設定したり、患部を冷やしたりといった工夫をするのもよいでしょう。
(2)お風呂
熱があったり水ぶくれが増えたりしている間は、お風呂のお湯の中に浸かるのは控えてください。 熱もあまりなく元気なときは、弱めのシャワーで汗を流して肌を清潔にしましょう。 ただし、水ぶくれやかさぶたがやぶれると中に細菌が入ってしまうことがあるので、 優しく洗い、拭く際にも水疱がやぶれないように十分に気をつけてください。
(3)登園・登校再開の目安
水ぼうそうは感染力が非常に強く、周囲の人に感染しやすいため、学校保健法で第二種の伝染病に定められています。一般的には、すべての発疹がかさぶたになるまでは登園・登校できません。登園・登校のタイミングについては、医師の指示に従いましょう。

今回の「水ぼうそう」のコラムは、グラクソ・スミスクライン株式会社にご協力いただき作成しています。同社のヘルペス情報サイトでは、水ぼうそうやヘルペスウイルスに関する詳しい情報を掲載していますので、あわせて参考にされることをおすすめ致します。

水ぼうそう お母さんに知っておいてほしいこと
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水ぼうそう(水痘)で気になる症状がある場合は、近くの病院に相談しましょう

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