尿失禁 - 病院・医院・薬局情報

尿失禁とは

正常な排尿機能とは、尿を膀胱に貯めることができて、尿意を感じたら意識的に尿を残すことなく、勢いよく排尿できる状態をいいます。このバランスが損なわれて、自分の意思と無関係に尿が漏れてしまう状態を尿失禁といいます。
尿失禁が続くと、日常生活が妨げられて、外出せず自宅に引きこもってしまうなどの状態を引き起こす場合もあります。

尿失禁の種類

尿失禁は大きく分けると、「腹圧性尿失禁」「切迫性尿失禁」「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁」「機能性尿失禁」の4つに分類されます。

●腹圧性尿失禁
咳・くしゃみをしたとき、突然走り出したとき、縄跳びなどお腹に力がかかったときなどに尿が漏れる状態です。女性でよくみられる尿失禁です。
●切迫性尿失禁(過活動膀胱)
突然尿意を感じて、その高まりが急なため、トイレまで間に合わなくなって尿が出てしまう尿失禁のことです。
●溢流性尿失禁
排尿障害が存在する患者さんに発症します。尿が出にくいため、ぱんぱんに膨れた膀胱から、溜まりすぎた尿が溢れて漏れてくる状態です。男性でよくみられる尿失禁です。
原因となる疾患としては、子宮癌術後、神経因性膀胱、前立腺肥大症、前立腺がん、尿道狭窄、糖尿病などがあります。
●機能的尿失禁
排尿機能は正常にもかかわらず、身体運動機能の低下や認知症が原因で起こる尿失禁です。身体運動機能の低下のためにトイレまで間に合わない、あるいは認知症のため尿を出してよい場所かどうかが判断できずに漏らしてしまうといった状態です。

尿失禁の治療法

運動だけでは、尿失禁が改善されない場合には、内服治療、手術などを行います。

●骨盤底筋運動
腟および肛門を意識的に締める、緩めるという動作を繰り返すことで、尿道および、膀胱・尿道などを支える骨盤底筋群を鍛えることとなり、尿失禁の予防に役立ちます。
腹圧性尿失禁で症状が軽い場合には、この体操を続けるだけで多くの人は症状が改善します。

≪ 方法 ≫
リラックスした姿勢をとり、腟および肛門を意識しながらゆっくり締め、5秒数えたら緩めます。これを数分間続けます。これを1セットとして1日に何回か行います。
●薬物治療
尿失禁の薬は主に抗コリン剤、β受容体刺激薬、α受容体刺激薬の3つの種類があり、患者さんの症状に応じて適切な薬が処方されます。主に、膀胱を緩め、尿を貯まりやすくし、また尿道を締めて尿失禁を防ぐ目的で使用します。
●電気刺激療法
切迫性尿失禁によく使用され、腹圧性尿失禁にも約半数の人に効果があります。骨盤の表面の膀胱のある部分の近くに片状の電極を貼り付け、電圧と周波数と時間を調整しながら一定のパルス波を送ります。一回につき20分から30分くらい行うことで、骨盤底筋群の収縮が誘発され、骨盤底筋群をきたえる効果を生み出します。
●手術療法
腹圧性尿失禁の場合
  • MMK法
    お腹を切って膀胱と尿道の部分を恥骨の裏側に縫い付けて、後ろに落ちないように固定する方法です。
  • 膀胱頚部つりあげ術
    基本は「MMK法」と一緒ですが、あまりお腹を大きく切らずに実施します。
  • スリング法
    重症例や尿道括約筋自体の収縮不良による場合に行います。シリコンチューブなどの非吸収性素材や、患者さん自身の腹直筋や大腿筋の筋膜をスリングとして用いて、ブランコのように膀胱頚部を支えることにより、腹圧がかかった時に膀胱頚部が締まるようにします。
  • コラーゲン注入法
    コラーゲンを緩んだ尿道の括約筋のある部分に注入して、ここを狭めて強くする方法です。切開手術に比べると患者さんの負担は少ないのが特徴です。腹圧性尿失禁の患者さんの約8~9割に効果があります。
切迫性尿失禁の場合
  • 膀胱拡大術
    膀胱自体を大きく作り直す外科手術です。体への影響などから、最終手段とされています。
関連項目
泌尿器科

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